車運車とは、その名の通り車を運ぶための車輌。クム1000形はピギーパック輸送のために生まれた車輌である。ピギーパック輸送とは……ええと、実はあんまり詳しくない。調べてみるとどうやら、荷物を積んだトラックを載せて運ぶようである。つまり、トラックで高速道路を走ると渋滞に巻き込まれた場合に大変だ。鉄道で目的地の近くまで運んでしまえば時間的に安定しているし、おそらくはエネルギーや環境の問題への対策としても有効なんだろう。とまあそんな目的で作られた車輌だが、実は現在は1両も残ってない。欧米だと結構流行っているみたいだけれど日本では定着せず。理由は、JRが狭軌だからトラックをきっちり載せないといけないとか、欧米の場合はトレーラーをトラクターから切り離して積載していたのに日本ではトラック丸ごとだったために効率が悪かったとか……。まあそんなわけで、とにかく今は存在しない車輌を作ってみた。 あまり侃侃諤諤では取り上げられないメーカーだが、モアというところが作ったプラスティックのキット。侃侃諤諤で取り上げないのもそのはず、メインとしてHOゲージの車輌キットを作っているから。何故Nでこれを発売したのかは不明。だけれどどうやら……ネットで検索するとHOのキットでも出したみたいなので、何かのついでと思ったのかもしれない。とにかく製品としてあるので、作ってみた。実車への興味? キットがあったから実車について調べたようなもの。いつもの私のパターンである。 構成としてはメインフレームにちょこちょこっとパーツを取り付ける感じ。製作時間はそんなにかからない。塗装はサフェーサーを塗った後に白、マスキングしてブルーを塗った。このブルーは、一緒に連結するトミックスのコンテナ車輌コキ104に合わせた色を作ったのだが……途中で面倒になってトミックス製品よりは鮮やかなブルーになっている。なお、その車輌に色を合わせたのは実車でコンテナ列車に連結されていたためで、模型でもそういう遊び方を考慮したためである。おそらくトラックのタイヤ位置をあわせるためのものと思われる白線だが、一応デカールも用意されていた。が、結果としてはここを塗装にしたのは大正解だった。白線の他にも形式や車輌所有先他の表記を表現するためのものが付属していたのだが、ちょっと特殊で私の腕前では処理できなかった。よって全て省略せざるを得なかったのだ。白線だけは塗装で表現したのでデカールが貼れなくても問題なかったというわけだ。そういうわけで、デカールを貼った後の保護用のクリアー塗装が省けてしまったので完成が1日早くなってしまった。かなり屈辱的な前倒しであるが。 実車はなくなって久しいが、模型の世界では長く活躍してもらおう。
(2007.11.18)
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