奇妙な切符

一見すると普通だが……?

  来月の頭、ちょっくら博多まで行って来る。ので、切符を買いに行って来た。新幹線の特急券と乗車券だ。500系新幹線に乗る。新型のN700系がデビューするため引退が噂されている500系新幹線。世界最速タイ(まだそうだったはず)の500系新幹線。500系新幹線が引退してしまうと、またしても日本は世界最速の座から降りることになる。何とかならんのか!と愚痴りたいところなのだが、話が長くなるので別の機会に譲るとしよう。で、これ、我が立花駅から博多までの乗車券。なのだが、実はこれフツーじゃない。何がどうフツーじゃないのか、帰りの切符をご覧いただければどこがフツーじゃないのかお分かり頂けると思う。

"博多市内"となるのが普通

  ちなみに、素直に大阪市内から買っておいたほうが若干金額が安くなった。こういうあたりは橘ちゃん旅行慣れしてないのよ〜。
  普通、遠距離の切符で発着が大都市近郊の駅であれば(大都市の中心駅含む)「○○市内」という具合になる。大阪市内、とかこの画像で出ている福岡市内とかね。別に、立花から買うとそうなる、とかじゃないよ? 立花から福岡市内の切符が出るはずなんだよ、フツーは。ところが、さっきの切符はフツーじゃない。さて、何でまたこんなことが起きるんでしょう? 先ほどの画像は、無理やりトリミングして都合の悪い部分を隠してありますが(笑)、実は情報が残っていたりします。

種明かし

  なお、モザイクをかけているのは……切符の番号が書かれていて、ネット上に晒すとまずいのかな?とか良く分かんないけど一応念のため警戒しているのであります。
  答えは「西 優5割」のところにある。行きの切符はこれ、西日本旅客鉄道株式会社株主優待券を使って買ったものである。何と私、JR西日本の株主様なのであります!(何を1株で偉そうに) ちなみに、一昨年の4月のどさくさに紛れて買った……わけではなく、いろいろあって結構前から持っているのです。しかしながら株主優待券、割引率が大きい割には使いでのないシロモノだったりする。それは何故か。JR西日本の株主優待券なので、株主優待券の効果範囲がJR西日本圏内に限定されてしまうのですよ。限定されるとどうなるか。例えば東京行くのに使えない。例えば九州旅行しようとすると、博多で券の効果が切れるので結局通しで乗車券を買った方が安くなる。例えば京都まで行くのに使っても旨味が少ない。例えば往復買えたらいいのに片道しか使えない。例えば……我ながらしつこいですね。ま、そういうわけで、今まであんまり上手く使えた例がなかった。ところが今回、博多へ行く用事ができた。博多往復である。おそらく、JR西日本株主優待券を最も有効に使えるチャンスである。株を持ってン年目にして初のチャンス到来。というわけで今日はこんなにハイテンションなのですよ。
  ――って
切符が「博多」までの理由をまだちゃんと説明してませんね。ええと……先ほど書いた「株主優待券の効果範囲がJR西日本圏内に限定されてしまう」というのが「博多」までの理由になるのです。その後の「九州旅行」云々のくだりは今回のケースのドンピシャの例示だったりするのです。JR西日本の株主優待券を使うと、発行できる切符はあくまでJR西日本圏内の駅までとなってしまう。JR博多駅は、新幹線のみJR西日本で在来線はJR九州なのだ。だから、「福岡市内」ではJR九州の路線まで乗れてしまう切符になってマズい。という理由で世にも珍しい(?)「関西圏発博多まで」の切符が発行されたというわけだ。
  一枚目の画像に残ったヒントは値段。二枚目の画像と比べると半額。半額の切符は普通じゃない。だから券も普通じゃないということなのだ。

(2007.02.21)

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