11月25日神戸新聞夕刊掲載の詰め将棋の私の答案

かなり悩みました。

  攻め手(こちら側)の、持ち駒は豊富だが盤上の駒は馬と歩だけ。相手側にしても、守り駒は多いが玉から離れている。馬が比較的近い位置にあるため、実戦であれば気味の悪い局面ではある(そして実際、詰む)。初手、2二銀。これだけは絶対。譲れないところ。というのも、他の駒で王手しても応手で詰みそうな図にはならない。桂馬での王手は同歩まで。以下、2四玉、1五玉の逃走ルートを防ぐ手段は見当たらない。金の場合、捨て駒は同玉で終了、1二金も筋が悪い。ということで銀で王手することになる。さて……困った。2三玉と逃げられると次の矢がない。1二馬は、同玉としてくれたら1三金で一発だが、残念ながら3二玉と反対側へ逃げられてしまう。そうなるとどうしようもなく捕まらない。2一馬と戻って4二玉としてくれたら、4三銀、5一玉、4二金で詰むがそれは馬鹿詰め将棋の話。2三玉と逃げれば千日手だし、4一玉でセーフティーゾーンへ逃げ込める。よって、1二馬却下。じゃあ……あとは3五桂ぐらいしかない。同銀なら、3三金で即詰み。同飛なら、3二銀、同飛、1二馬、同玉、1三金で詰む。が……3四玉と逃げられてしまって詰まない。

ところが詰むんだな

  と思っていたのでこの問題は延々と解けなかった。正解は、3五桂に3四玉と逃げるのは「詰む」のであった。それが上図の2五金の一発。同玉とは取れないので、当然同歩。 その後4三馬、3五玉、2五馬とやれば綺麗に詰む。4四〜4六にずらりと並んだ玉側の駒が壁になっている。そのことに気付いて2五金を発見して、3五桂に3四玉の逃げはないことが判明した。正解手順ではないが、この金打ちがこの問題の白眉ではないだろうか。

勝負あり!!みたいな図

  というわけで、先ほど書いた手順が正解となる。
▲2二銀
△2三玉
▲3五桂
△同飛
▲3二銀
△同飛
▲1二馬(上図)
△同玉
▲1三金
まで、九手詰み
なお、先ほどの3五桂に3四玉も九手で詰むが、駒が余るので正解手順にはならない。
  さて、正解発表は明日の夕刊。合ってるとは思うけど、間違ってたらどうしようかねぇ(笑)

(2006.12.08)

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