鉄道模型制作報告
「80系100番台」その0
箱で組むか板で組むか

 はい、また橘雪翼が「その0」とかいう訳の分からないことを始めましたー! 今日の話は制作に入る前の準備運動というか、事前検討というか。制作作業はまだ何もやっていないので、番外編的な「その0」ということにしてみました。
 次回作は「80系100番台」ということになったのだが、80系はキットの都合がいろいろとあってちょっと面倒なのだ。100番台(モハは200番台)は窓配置が違うために、かなり大掛かりな工作になる。もちろん窓枠を銀色で塗っただけの「なんちゃって100番台」にする手もあるのだが、15年前ならいざ知らず今の私はそれでは満足できない体質になってしまった。また、クハ85 100のキットを切り継ぐという手法は、中間車はいいがクハが作れない(80系は先頭車と中間車で窓間隔が微妙に違う)。そんなわけで、かなり面倒になりそうだが覚悟を決めてやることにした。側板をプラ板から作った70系300番台よりは楽なはず……。
 やることにしたのはいいのだが、ベースにするキットはどうするか。もちろんGMの80系キットを使うのだが、大昔の板キットから作るか、それとも最近も再生産された一体型キットから作るか。加工しやすいのは断然前者だが、今ではもう手に入らない貴重品で、私が持っているストックももう数少ない。今後作る予定の関西急電用に取っておきたいので……とりあえず、あとどれだけ関西急電を作りたいかの確認作業から始まった。

 結論――よく分からない。100番台関西急電はとりあえず作るつもり(今回のはその試作も兼ねている)で、1950年タイプは過去に作ったことがある。その間の、1951年、52年、54年タイプをどれだけ作るか。フルコンプリートは流石にやりすぎな気もするので、多くても2本か。54年タイプ(マイクロエースが完成品で出した編成)はできれば作りたいので、後は51年、52年タイプのいずれかを作るかどうか。うーん、悩ましい。
 何をどう考えても一番大変なのは100番台なので、最悪51、52、54年タイプに関してはちょっとぐらい面倒でも一体型キットから作り、板キットは今回の湘南色100番台で使ってしまうか?

ベンチレーターも悩みどころ

 もう一つの悩みどころはベンチレーター。80系に使われたベンチレーターは種類が多く、特に100番台に使われたものがどれかは不明。GMのクハ85 100のキットに入っているものは汎用品(?)でサイズとディティールが異なるような気がする。正解を求めてそれこそ10年ぐらい思い出しては悩んでいたのだが、数年前に気付いたのが、300番台の車端部や0番台の車端に増設されたものと同じではないか?ということ。今回改めて実車写真を見ていても、100番台の隣に連結された車両の車端部のベンチレーターと同じもののように見える。もしかしたら僅かに違うのかもしれないけれど、他に似てるのもないし、もうこれでいいや、ということになった。しかしそれでも問題解決には至らない。GMキットでは車端部用としてしか考えておらず、1両あたり2個しか付属していないからだ(写真左のランナー、一番右の列の真ん中下の2個のみ。さらにその下2つは少し細い別のタイプ)。いかにしてこの希少品を捻出するか。で、次に気付いたのが、カトーの80系300番台のベンチレーターが飯田線仕様になった際に別パーツ化されたこと(最初に発売された準急東海・比叡セットの頃は屋根板と一体だった)。Assyパーツとして単体で手に入るのでは? 気付くのがちょっと遅かったが、ホビーセンターカトーの通販で何とか入手することができた。
 昨日この「クハ86飯田線 箱型ペンチレータ」(*1)が何袋あるか数えたら……8。必要数を確認すると、今回クハモハ各2の4両を作り、“次回”関西急電のクハモハ各2サハ1両の5両編成を作るとギリギリ足りる。足りるからまだいいんだけど、普通もうちょっと余裕を持って買っておくよね? どうしてこんなにギリギリなの? 買ったのが何年か前でよく覚えていないのだが、もしかして在庫数が8だったのか、それとも必要数ギリギリでいいと思ったのか。前者ならしょうがないが、後者だったらとてつもなく大バカ者である。いずれにせよ、うっかり紛失とかがほとんど許されない状況になった。初期型関西急電には不要なパーツでGMキットのが少し余ってるし、買った80系キット全車きっちり作るわけじゃないから作らない車両の分があるし、何なら旧作からもぎ取って来ればいいから実のところ結構余裕はあるんだけど……極力同一パーツ内でのカトー製GM製の混用はしたくないからね。

*1 パーツ作るだけでなう単体供給してくれたカトー神様に対して何と嫌味な表現だ(「ベンチレーター」あるいは「ベンチレータ」が正しい表現なのに、何故か「ンチレータ」になっている)。

 という感じで、今のところエンジンの掛かりが多少悪いが、来週から本格的に制作スタートの予定?

(2023.10.22)
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