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++Gorokumi Diary++


2005年2月
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ホメオパシー 2
駅を降り、渋谷区の閑静な住宅街を5分ほど歩くと、東京の会場に着いた。建物に入ると下駄箱が置いてあり、中に真っ白なパイル地のスリッパが入っている。下駄箱に靴も入っているので、どうも、これに履き替えるらしい。それにしても白のパイル地というのが不気味だ.....。

実は講演会は福岡で行われるのだが、東京と大阪の会場に大型スクリーンを出して、その講演の模様をそれぞれの会場でも見られるようにしてあったのだ。時間になり、講演が始まった。

現代の医学は「逆療法」と呼ばれるもので、例えば、熱が出たら、熱を下げるための薬を出す。しかしホメオパシーの場合は「同種療法」と呼ばれる方法で、熱が出たら、熱の出るようなものを摂る。すると体がその異常に気付き、自己治癒力が働き始め、一時的に熱は上がるが、早く治ってしまうそうだ。つまり、病気になったら、症状を抑えようとするのではなく、病気にかかりきってしまう、風邪であれば、風邪を引ききってしまう、というもののようである。

ここまでの説明は、「なるほど」と思えるような内容であった。自分でも風邪を引いたときに、薬を飲んでも、いつまでもよくならず、かえって飲まない方が早く治ったと思われるようなことが何度もあったので、納得できたのだ。ところが、話がだんだんと病気の話からそれ、「バイタルフォース(生命力)」とか、人の心の話になってきた。

「それが、なんで同種療法と関係あるんだ!?!?」

ホメオパシーで使う、草木からとったエッセンスのカタログに目を通してみた。

「物や出来事、そして人々に対する感情的な執着を解く。」
「人生の中で大きな変化が起きた時に。新しい方向に進むため、過去から去る必要がある時に。」
「今までの制限された信条やパターンを打ち破るのを助けながら、心・体・魂を統一する手助けをします。」

「なんじゃ?これは?」

そのうちに講演者が実際の例を出し始めた。

「お父さんが東大出で、お母さんが清心を出てるところの息子さんが、3年間、浪人してたのよ。お父さんから『東大行け!東大行け!』って言われてたけど、受からなくてねぇ!それで私の所に来て、『どうにかしてくれ』って言うわけ。『東大に受かるとは限らないよ!』って言ったら、それでもいいっていうから、とりあえず、ホメオパシーを与えてみたの。そしたら、しばらくして、私のところに来て、『先生、だめだ、あれは。今まで、風邪なんか引いたこともなかったのに、風邪を引いちゃった。』って言うのね。だから私、「おめでとう!」って言ってやったのよ。風邪を引くってことは体を浄化するんだから。で、『飲み続けなさい』って言ったらね、とうとう受かったのよ。同じ『東』はつくんだけど、東海大学に。それまで、お父さんに自分の言いたいことも言えなかったのに、ホメオパシーのおかげで、『お父さん。僕は東海大学に行きたいんだ。』って言えるようになったのよねぇ!!よかったよねぇ!」

顔をゆがめながら、隣りにすわってる旦那の方を見たら、旦那も変な顔をして、こちらを見た。そのうちに質疑応答が始まった。

「先生!先生は子どもにホメオパシーをあげるときに、親も一緒に摂るようにおっしゃってますよね?」
「そう。一緒に摂るといいのよ!」
「実はうちに3人の子がいるんですが、真ん中の子が喘息なので、私も一緒に摂ってるんですが.....。」
「うん、うん!」
「一番下の子は喘息はないんですが、アレルギーがひどくて。それで、その子の分も私が摂るとなると....。」
「そんな、あんた、そんなの摂る必要ないわよ!」
「あ、はあ。」
「わかる?」
「あ、はい....。」

講演が終わると同時に、旦那とさっさと会場を後にしたのは言うまでもない。

ホメオパシーは病気に関する限りは理屈が通っており、私も興味を抱いたが、このような人が先生と呼ばれているようなところが扱っているとなると、引いてしまう。これを試す気があるかどうか、一応、旦那に聞いてみたが、

「絶対、やだ!!!」
2005年2月15日(火) No.470

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