電車で触手
Original text:PDX.さんNERV本部までの直通列車に乗り込むアスカ。
さすがに大所帯のNERVというか、乗客といえば職員ばかりであるにも関わらず直通列車も大賑わいだ。当然、若い女性職員にムラムラくる不埒者もいたりするわけで、女性職員達の強い願いで女性専用車両なんてものもあったりする。
「バカシンジが触ってくるから、アタシはこっちね」
などと自意識過剰なことをのたまいつつ女性専用車両に乗り込むアスカ。シンジはぶつぶつ何か言っているが、とりあえずこういう場合彼に発言権は無い。
チルドレンだからと言って席を譲ってもらえるはずもなく、アスカは吊り革を掴んで立っていた。以前は特別扱いされないことに多少不満を感じていたりしたが、ミサトに「車両内じゃ最年少なんでしょ? 若いんだから皆に席を譲りなさい」と言われて以来納得している。
無論そのことを口に出したりはしない。年齢というものについて女性がいかに敏感か、アスカもよく知っていたりする。
地上での最後の駅を出てしまうと、本部構内のステーションまで直通だ。しばらくの間止まることも無いしドアが開くことも無い。地下に入ってしまえば景色を楽しむ余裕すらない。
(窓ガラスを液晶モニタにして何か流してくれればいいのに)
そんなことを思いつつあれこれと考え事をしていたが、ふと吊り革を掴む右手に違和感を憶えた。
(何か濡れてる?)
常夏の第三新東京市、汗をかくのは日常茶飯事だ。だが、冷房の効いた車内で、アスカは汗などかいていない。現に左手の掌は乾いている。
(やだ……吊り革に何かついてたの?)
手を離そうとして……離せない。
「え?」
まるで接着剤でくっついてしまったかのように、掌が吊り革の輪から離せないのだ。指一本動かせない。そして、その掴んでいる輪と指の間に、じわじわと液体のようなものが滲んでゆく。
(な、な、な、何よこれ!?)
驚愕に目を見開くアスカの視線の先で、その液体がさらに量を増やしてゆく。それは指先に露を作っていたが、やがて溢れて掌から手首の方へと流れてきた。
(やっ……!!)
透き通った粘液が、手首から腕の内側に沿って一筋流れ落ちてくる。冷房の効いた車内で、その筋に沿った部分だけ嫌な生暖かさを感じてしまう。
(い、い、い、嫌っ……!)
ことここに及んで、声が出せなくなっていることに気付く。いや、痺れてしまったかのように身体が動かせない。やがて粘液は肘の裏の窪みに達し、そこに小さな水溜りを作った後、さらにトロトロと二の腕に沿って流れてきた。そしてその先端が、制服の袖口から侵入してくる。
制服の袖に触れても、そこから布に染み込むこともなく彼女の服の中へと潜り込んでくる。それは液体というより、なにか粘菌かなにかのような振る舞いであった。
二の腕を舐めるようにして伝ってきたその流れが、腋の下に達する。生暖かい感触で脇を擽られ身震いするアスカ。
(い、嫌あぁぁ! 気持ち悪ぅい!)
それまでは重力にまかせて移動していた粘液であったが、ブラの縁に達するとその上を這って横に移動してきた。つまり、右側のカップの上を乳首へと向けて直進してきたのだった。
(や、や、嫌アァァーーーーッ!)◆ ◆ ◆
わずかに身じろぎするものの、その粘液……いや、布に染み込みもしないそれは既に一本の触手というべき代物であった。それが彼女の乳房を蹂躙してゆく。おぞましい感触に蝕まれているというのに声一つあげられない。
(だ、誰か助けて!)
救いを求めて目配せするが、周囲の女性職員の誰もアスカに気付かない。腕に滴る一筋の粘液は透明なのでよほど注意しないとわからないのだ。そして制服の下で細い触手が蠢いても、外からは判るはずも無い。
(ヒッ!)
乳房を這う触手の感触が2つ3つと増えていく。乳房全体を掴む数本の指のように分岐し、さらに乳首だけを摘むものもいる。
いやそれだけではない、右側の乳房だけでなく、左側にも侵食が進んでいる。右側の膨らみをやわやわと揉み解され、さらに左側へと生ぬるい触手が広がっていくのを感じ、声にならない悲鳴をあげるアスカ。
だがその触手は容赦なく彼女のバストを弄び、背後から襲い掛かる痴漢の両手のごとき動きで二つの膨らみを揉み解す。
(い……嫌……嫌よォ……!)
なまじ車内が涼しいせいで、形無き陵辱者の温もりをはっきり感じてしまう。それゆえに感覚がそこに集中してしまい、彼女の意志と無関係に、膨らみの先端が堅く尖ってゆく。
(あ……ああ……!)
乳房を揉まれながら、乳首を摘まれ下着ごしに甘噛みされる。そんなありえざる責め苦に翻弄されてしまう。ブラの下で尖りきった乳首は、異形の物による愛撫を受け入れ、さらに熱く脈打ってゆく。
(!!)
ブラのカップの縁から、数本の触手が侵入してくる感触。素肌と布地の間に潜り込んだ触手が、ヘビのようにうねくりながら乳首へと殺到する。
(嫌! 嫌! あああ!)
ツンと尖ったピンク色の先端に触手が絡みつく。何本もの触手が絡み合い、敏感な部分を責め苛む。
(あ、あ、ああ……)
まるで唇で乳首を吸われるような感覚。着衣も、下着も乱れてはいない筈なのに、二つの膨らみとその先端を陵辱されているアスカ。
そして、淫らな侵入者の一部がさらに下へと侵略の手を伸ばしてゆく。
腋の下から分岐した触手が、わき腹を擽りながら降りてゆく。その行く先がどこか今更わからぬアスカではない。
(い、嫌、そこだけは……)
しかし、吊り革を掴む手を離すことはおろか、身動き一つ満足にできず声すら出せないのだ。なすすべも無く、ショーツごしに這いまわる触手の感覚に震えるしかない。
(あ……!)
ヴィーナスの丘を越えて、アスカの局部を一撫でする触手。その先端が、クロッチの中心にしっとりとした泉を発見する。乳房への愛撫だけで、彼女はそこを濡らしてしまっていたのだった。
相手が人間ではないと知りつつも、自分が濡らしてしまっていることを知られて羞恥に涙ぐむアスカ。
触手が、ショーツの上に滲み出たぬねりを確かめるかのようにそこを撫でまわす。あるいは、彼女の漏らした蜜の味を確かめているのだろうか。
アスカのそこから漂う「雌の匂い」に惹かれるのか、二本三本と触手が集まってくる。股間の前からも後ろからも触手が伸び、彼女の処女地をクロッチごしに舐めまわす。
(嫌……駄目……ああ……)◆ ◆ ◆
クリトリスを、ラヴィアを撫でられ震えるアスカ。こんな異常な状況で快楽を味わっている自分の肉体が信じられない。さらに懇々と溢れる蜜が、触手たちを活性化させる。
(熱い……!)
さっきまで生ぬるく感じていた触手は、いつしかジンジンと熱さを感じさせるようになっていた。股間に集まっている触手など、ドクドクと脈打っているようにも感じられる。
男を知らない彼女には、それが男性のペニスのごとき脈動だとは想像すらできなかった。
そして、その灼熱がショーツの下に潜り込んでくる。
(い、嫌ァーーーッ!!)
何本もの触手が布地の下に滑り込み、あるものはクリトリスに巻きつき、あるものはクレヴァスへ侵入を試みる。左右から侵入した二本の触手が、ぐいとそこをこじ開ける。僅かに開いた花園を、二本三本と先を争うように触手たちが貫いてゆく。
(あ、あ、ああーーーーーーーーっ!!)
おぞましい陵辱の感覚。男性器に比べると細い細いその触手は、彼女の処女膜に達してもそこを破ることなく奥へと侵入を果たせるのだ。経血が排出されるわずかな隙間から、彼女の子宮へと向けて、熱いモノが潜り込んでゆく。
(あ、あ、ああっ、ああ……)
奥へ奥へと伸びてくる灼熱が、自分の処女地を蹂躙してゆく……破瓜の痛みを味わうことなく子宮口まで嬲られるという、ありえざる陵辱に身をよじらせるアスカ。
(だめ……だめよ……ああ……)
乳首とクリトリスを舐めるように攻められ、さらに胎内の奥底まで貫かれてしまう。いや、触手たちは子宮口を擽り、そこへの侵入すら試みようとしているのだ。まさに人外の存在との交合。
まさかこのまま子宮内部に射精でもするつもりなのか。あるいは何か卵や種子のようなものを植え付けるつもりなのか。だがそんな恐怖も、触手たちによってあたえられる快感によって吹き飛ばされてしまう。
(もう、もう、ああ……)
触手のうち一本が彼女の奥の院への扉をこじあけた。熱い熱い何かが自分の最深部に届いたことを感じた瞬間、アスカは達してしまった。
(あああーーーーーーーーーーっ!!)
伸びきった脚がビク、ビク、と痙攣する。キュウキュウと締め付けられる肉洞が侵入者をきつくきつく抱きしめる。
(ああ……)
両膝から力が抜ける。ぶらん、と吊り革にぶら下がってしまう。シュルシュルと触手が巻き上げられるように去ってゆく。脇腹を、腋の下を、二の腕を撫で上げながらきつく握られた右手の指と指の隙間に消えてゆく。
そして、右手から力が抜けた瞬間アスカはぺたりと床に座り込んでしまった。
「どうしたの?」
「大丈夫ですか?」
いきなりその場にへたり込んだアスカに、周囲の女性職員たちが声をかけてくる。
信じられないような初体験に呆然としているアスカの耳に、NERV本部到着を告げる車内アナウンスが聞こえてきた……。
終
From:触手のある風景