ボクのヒミツたいけん
Scene.33 (Scene.32 ASUKA-SIDE)Original text:PDX.さん「おっ、おおっ、惣流っ!」
「あ、あ、ああーーーーっ!」
バックから激しく突き込んでくる鈴原。熱いカタマリから放たれるものがアタシの子宮を狙い撃ちにする。その瞬間、アタシも弾けてしまう。鈴原と一つに繋がったまま、ベッドに顔を埋めながら絶叫して果てる。
力なくベッドに沈み込むアタシの上に、鈴原ががっくりと身体を重ねてくる。激しい絶頂の後の余韻に疼く身体には、背中に擦れる肌の感触すら快感になってしまう。
「……相変わらず、ええ具合やで、惣流」
「……ふん。あ……」
下品なことを言う鈴原がアタシの顔を自分の方に向けさせ、キスをせがむ。アタシは、求められるままにこの可憐な唇を鈴原に捧げる。重ねられる唇。絡み合う舌。それが心地いい。
「碇とはうまくいっとるんか」
「余計なお世話よ」
誰のせいでシンジとの純愛が貫けなくなったと思ってんのよ!?
本当、こいつのデリカシーのなさって信じられない。
「どうせ今ごろ、ファーストのところにでもしけこんでんのよ」
「ファースト……綾波か?」
「ふん」
拗ねたような態度のアタシを見てくすくす笑う鈴原。
「そや、惣流」
「……携帯?」
「センセのとこにかけてみんか?」
「シンジのところに? 嫌よ。もし真っ最中だったらどうするのよ」
「こっちもええ具合やと教えてやりゃええやないか」
「……」
呆れて物も言えない。なんたる悪趣味。まぁ、シンジの目の前でアタシを抱くときのコイツって、いつもいつも大ハッスルするのよね。まるで、『惣流はワイのもんやで、センセ』だなんて見せつけるみたいに。
そして、そんなこいつに、いつもアタシは堕とされて、シンジの見ている前で何度も何度もイかされてしまう。シンジ以外の男に組み敷かれて、いいように弄ばれて、『モノにされる』様を演じてしまう。
そんなアタシを見て、アイツは、そのやるせなさをヒカリにぶつける。でも、シンジだって結局ヒカリに手玉に取られてる。ヒカリを犯すようなことをしてアタシ達に見せつけようとしてるけど、ヒカリの方が一枚上手。
犯された振りをして、シンジのことを奪って見せつける。
そして今、シンジはファーストと……。
むしゃくしゃした気持ちが顔に出ていたんだと思う。鈴原が手渡した携帯を、アタシは素直に受け取った。
「……ふん」
シンジに電話をかけてみる。
短縮ダイヤルの一番最初に登録してあるから、ボタンなんて見なくても繋がる。
最初の呼び出し音がしてから、通話状態になるまでずいぶん待たされた。普通身につけている筈の携帯をすぐに取り出せないだなんて、服を脱いでいるってのがバレバレ。
やっぱり、ファーストとよろしくやってるみたいね。
『アスカ? 何の用さ? 御飯は用意してあるだろ?』
メシなんてどうでもいいのよ!
「今どこ?」
『どこだっていいだろ?』
ふふ、不機嫌不機嫌。もしかしたら、真っ最中に邪魔をしちゃったかしら。
「どうせ優等生のところでしょ? それとも、優等生と一緒にベッドの中? もしかしたら、優等生の上かなぁ?」
一瞬の間。
『そんなことアスカに関係ないじゃないか』
ふーん、関係ないね。そう言うんだ。だったらもっと邪魔してやる。
「なに図星? 優等生としっぽりやってんのかし……あぁン!」
いきなり鈴原が、アタシのことを触ってきた。まだ火照りの冷めきってない身体に、いやらしい指が這い回る。
『アスカ?』
「な何でもないわよ」
もしかして今のでバレちゃったかしら?
「ふふ、優等生は、 やっぱり、あン、ベッドの中でもユーシューなのかしら?」
『……』
電話越しにシンジの不機嫌が伝わってくる。ふふ、効いてる効いてる。
「ひゃうっ!」
鈴原の手が、アタシの一番感じやすいところを摘み上げた。
「や、やァッ」
「相変わらずビンカンやのぉ」
そ、そんな、声出したら聞こえちゃう! 取り繕うように、アタシは無理に声を出す。
「それでっ―― ン、どうなのかしらぁ? 愛しの優等生のお味は。どうせ……、今もベッドで宜しくやってンでしょぉ?」
もう駄目。声が上ずっちゃうのが隠し切れない。クリトリスを弄られて、アタシの身体に火がついてしまう。
『……コトン』
電話の向こうから、何か置いたような音が聞こえてきた。違う、電話をどこかに置いたのかしら。
『おいで、綾波』
『……いいの?』
『構わないさ』
そんな声が聞こえてきたと思ったら、何か吸い付くような音。これって、あンのバカシンジ! よりによってこの状況でファーストとイチャつくぅ!?
そして、電話に聞き耳を立てようと、アタシの注意がそこに集中したところを狙いすましたかのように、鈴原が入ってきた。
「あああああああ!」
やだ、い、今の、絶対シンジとファーストに聞かれちゃってる! そんな風に慌てたところに、もう一度突き込まれる。
「あああアアアン!!」
「相変わらずええ声出しよるなぁ」
電話越しにシンジに聞かせようとするかのように腰を動かす鈴原。アタシは、ろくに抵抗もできないまま、バックから突き込まれて喘ぎ続ける。こ、これじゃ、いつもと同じ……。
「ああああ!」
『あああ!』
電話の向こうから、あの女が似たような声を聞かせてくる。
『そうだよ、綾波、我慢なんてしなくていいからね』
『い、碇君、ああああ!』
あの人形女がこんな声をあげるなんて、一体どんな顔してシンジのを咥え込んでるのかしら。そんなことを思って、二人が身体を重ねているところを想像してしまう。
そして、妄想につけいるかのようにアタシを貪る鈴原。
「あああああっ!」
枕元の電話からの声を聞きながら、犯されて悦がるアタシ。
ああ、また、また、くる。
イくところ、聞かれちゃう。シンジと、ファーストに、知られ、ちゃう。
「惣流、そうや、そうやって締めんかい!」
「あ、あ、あああああーーーーーーーーっ!!」
そして、アタシは、また、堕ちた。
終