週刊第3新東京ポスト取材録
「すいませーん」
「―― はい?」
「私ら、第3週刊ポストなんですが」
ジオフロントから上がるモノレールの駅。改札口を潜った途端、マヤたち三人は取り囲まれたのだった。
(……え、なにを言っているの?)
レフ板やらライトやらカメラやらを構えた男たちに言われた『見せて、もらえせん?』が、自分たちの乳房のことを言っているのだと理解するまでに数瞬の自失を要したのは、あまりに彼女の常識を外れた事態だったからだろう。
正確には、週刊第3新東京ポスト。前身となった週刊誌から、名企画と呼ばれた前世紀からのオヤジ向けエッチページ「あなたのおっぱい見せてください」を今に引き継ぐ、由緒正しい三流大衆誌だった。
勿論、毎号のようにヘアヌードだのと露骨な下ネタ構成で彩られたその誌面を潔癖症なマヤなどが読むこともない。
最大の売りであるその企画が、街に出ての取材でこれはという女性に突撃依頼、その場で胸を脱いで見せてもらう等という破廉恥なものだとは知る由もなく。
ましてや、当の自分がターゲットにされようとは、これまで想像だにしたことがなったのだった。
「ええ、おっぱい見せてください。取材なんですよ」
「……そう」
「それじゃあ、仕方ないわねぇ。このアタシに目を付けるなんて、あんたたち良い目をしてるじゃない」
……え、え、え? そうマヤが混乱している内に、話はとんとん拍子に進んでいく。
何故か、男たちも、連れのアスカたちも、あっけらかんと。
「これで良いの?」
「ほらっ、綺麗に撮ってよね」
大胆に両肩から制服すべてを脱ぎ落とし、躊躇いなくフロントホックを外したブラも肩紐を抜いてしまうアスカ。
並んでは、ぽつぽつとブラウスのボタンを外したレイが、飾り気の無いブラも無造作にずり上げ、乳房を出している。
ふると外気に晒されたのは、きめ細かな肌にうっすらと静脈が透けて見えるほどの透明感を持った白い双乳。
そこだけくっきりと美しい桜色に尖り、雪肌に引き立つレイの乳首との鮮やかな対比があまりに可憐で。
マヤの明晰な筈の頭脳が制止も忘れたじろぎ、ドキンと不可思議な感情に停滞させられる。あ、綺麗……、と。
(……や、やだ。なんでわたし、そんな場合じゃないのに!)
衣擦れの音も一通り落ち着けば、モノレール駅前からの人通りの多い道端に二人、ぷるんと形の良い乳房をカメラに向かって露にさせたアスカとレイが立っているのだった。
静と動の美貌を持つ少女たちの時ならぬ制服ヌード姿に目を止め、辺りには見物客が集まり始めてもいる。
「ちょ、ちょっと二人とも!」
「まぁまぁまぁ、お姉さんもそう興奮しないで―― 」
誠意の無い笑顔でマヤを押し留めるスタッフたち。
「綾波、レイちゃんって言うの? いいねぇ、美味しそうなオッパイしてるじゃない。おぢさん、むしゃぶりつきたくなっちゃうよ。」
「なにを言うのよ……」
服越しの印象よりも意外なふくよかさにカメラマンたちが口笛を吹くと、レイは至距離からの舐めるようなカメラ運びにシャッターを切られつつ、そっぽを向けた横顔を薄く赤らめた。
「ほらぁ、アタシのオッパイもちゃんと見てよぉ」
「あ、アスカも!? な、何を……、ねぇっ! 聞いてるの――!」
一堂に褒めそやされる彼女に競争意識を駆られたか、少女の未成熟な年頃に特有の円錐バストを突き出してみせているアスカ。
マヤの声に耳を貸す気配も無く、
「そりゃ、ファーストみたいな経験ホーフさんの育ちすぎオッパイくらいは無いけど、カタチには自信があるんだから」
ブラウスも何も、皆はだけてしまった上衣をスカートの裾からくちゃくちゃに腰にわだからませて、胸を覆うものは薄絹一枚残していない。
更衣室でするような姿になって、アスカは、駅横の路地でカメラマンたちに上半身ヌードをぐいぐいとアピール。
「ねぇ、どう……?」
組んでみせた腕の間から、挑発的に柔らかな両胸を搾り出すように。
まだ、マヤの知るミサトやリツコといったネルフきっての美女たちのように、質量感を演出の味方に付けて揺らし、男心を誘う熟れぶりを醸すには青すぎるが―― 。
ツンと上向いた、ティーン・バストの弾みだ。
おおと、見物人たちの間からも歓声が上がる。
「うんうん。アスカちゃんもグーよ。可愛いオッパイだって」
「あー、なんか子ども扱いっぽくない、それぇ?」
「違うって。色っぽいよ、ほんとほんと」
拗ねたような上目遣い。ちゃんと見て評価しなさいよと乳白色の未成熟果実を揺すってみせるのも、無自覚ながらも拙い色目使いそのもの。
男好きのする顔だぜと、ニンマリのカメラマンがそのアスカの顔に思い浮かべたフレーズは「少女娼婦」。
この写真の商品価値だけを算段する腹の内でも、商売向けの笑顔を崩さない表面上では、彼女が期待したとおりの褒め言葉を並べたて、よろしいと満足させてやりつつ、フラッシュを叩きまくる。
「そっかぁ、そんなに言うならねぇ……えへへ。そっちのファーストよか美人に撮ってくんなきゃ、やぁよ?」
「モチのロンだって」
ちょろいガキだぜと。
「へぇ〜。金髪に青いお目々だし、その白い肌も日本人離れしてるとおもったけど、やっぱり向こうの人なんだ? ……なんて言うの? 白人のオッパイってさ、乳首の色も全然違うんだよね」
「ん、んん……。そうよ、あたし、ママがハーフで……っ、きゃ! いやぁん。なにいきなりチクビさわってるのよぉ」
「えへへ、ちょっとゴメンね。いや、こんなキュートなオッパイだとさ、どうせなら胸のポッチリもツンと勃ててくれた方がエッチかなぁと思ってさぁ」
ついとカメラマンが伸ばした手に敏感な頂点を突付かれて、アスカが笑い声のような悲鳴を上げた。
しかし、顔は真っ赤にしながらも、決して拒否するものではない。
「良い写真にしたいからさ、協力してよ」
「し、仕方ないわね。……で、でも、敏感なんだから注意してよね?」
出会ったばかりの男だ。いきなりその乙女の胸丘二つを預けてしまうことにドギマギとしているのか、落ち着き無くもモジモジとしつつ。
それでもOKを出して、寄せて上げてのポーズで男の手を待つアスカの、期待と媚びの滲んだ声。
「アスカも、レイも、こんなところで何てことしてるのよ! あなた達も―― ! その子に手を出したら、ゆ、許さないわよ……! ね、ねぇっ!?」
思わず愕然と後ずさり、震える声で制止するマヤを一顧だにしない。
先程までの彼女たちと同じ仕事帰りの人波からも、黄色い応援の声や、卑猥な囃しが引っ切り無しに。
良いぞお嬢ちゃんたち、そのまま下も脱いじまえ等と掛かる声もあって、立ち止まって撮影の様子に見入る者も増える一方だ。
「―― 分かってるって。こっちはプロなんだから、任せてってば。ほら、触るよ……やわやわ〜って、ね?」
「あん……、あ、ほんと、なんか上手っぽい……」
「でしょ?」
男が伸ばしてきたのは、包めば丸々掌の内にされてしまいそうな大きな手だった。
あてがわれる瞬間こそ『……あっ』とたじろぎこそすれ、
「い、いいかも……」
確かに、これまで大勢の女性をモデルに乳房を美しく写真に収め、喜ばせてきたというカメラマンのタッチは巧みであったらしい。
「あん、ン……。言うだけのことは、あ、あるわね……」
碗を伏せて尖らせたようなカーブに被さった五指が、蠢く蜘蛛の足よろしくまさぐって。
胸くるむ力強い圧迫感がモミモミと与えてくる心地良さに、アスカは次第に眉根の緊張も解かせ、うっとりと喘ぎを漏らしはじめていた。
い、良い……。こいつ、ほんとに胸いじるの上手……、と。
健康な14歳の肉体は、性感を目覚めさせられてじくんと綻びだす。
(んあ、あ、今の? アタシ、濡れ―― ?)
知らず、もじもじとさせた内腿の熱の篭り具合が、胸肉を玩ばれて覚えてしまった興奮の証左。
気付き掛けて脳裏がカーッと灼熱しそうになったのも、やはり健康な肉体の反応がツンと隆起を促した果実の先端で、『ひゃうっ?』と散らされて分からなくなる。
こね回しながら屹立する感触を捉えていたカメラマンの手のひらが、親指と人差し指の二本を感じ始めた歓迎へ向かわせたのだ。
「あ〜んっ、そ、それぇ……えっ!? そ、そんな摘まんじゃ、あ! キュッとしたらぁ〜、あ、乳首……、ちょっと感じちゃう……!」
「ちょっとなの? アスカちゃん」
「ああん、うそ、うそっ。スッゴク、良いのぉ〜!」
ファインダーを覗いているカメラマンだけでは片腕だからと、すぐに助手の男がアスカのもう片胸を担当して、二人の男のカサついた手のひらが、中二の美少女の幼いバストを撫ぜ転がし始める。
「ほら、お前も! レイちゃんの方も、ちゃんと揉んであげて」
一杯の荷物をぶら下げていたレフ板持ちの男の嬉しそうな返事に続くと、すぐに『……あ』と、レイのあえやかな声がアスカに調子を合わせ出した。
「あ、あ、あ……」
「ほらぁ、レイちゃん、よだれ出てますよぉ〜?」
「……は、はずかしいわ……」
普段は冷たすぎるとも見える無表情さの、綾波レイである。
官能にポゥと喉元から紅潮し、頭を振りながら惑乱している堕ちかけの美貌や、背後の男の寄せる頬にぴったり寄り添ってはぁはぁとやるせなく喘いでいるのを見れば、立ち尽くす伊吹マヤなどは目を疑って驚愕するばかりだ。
「その恥ずかしそうな顔が良いんだって。レイちゃん、神秘系っぽいからさ、そんな子がもう堪りませぇ〜んって、こんな顔してるのが良いんだよ」
「そ、そうなの……? 分からないわ、……ぁ」
もう既に、両脇から伸びる手に抗うそぶりもまるでなく好きに揉ませて、持ち前の聖性を自ら裏切るようなエロチシズムを振り撒いている。
すっかりピンクの発情色に燃え上がった雪肌の胸を、はぁぁと大きく喘がせる。
「はぁ、ぁ、ああ……。あなたの手、あ、熱いわ……」
背中から抱き締めるようにレイの胸を揉みしだいている荒い息遣いの男がいなければ、その快感に蕩けた表情が示すように腰砕けになって、くたりと道にへたり込んでしまっていただろう。
スカートからほっそりと伸びる両肢は、黒のソックスを履いた先のそれぞれで、ぴく、ぴくんと鋭い反応の度の爪先立ちを繰り返す。
なんて顔してるのよと。同性のマヤが焦りながらも思わずこんな今を忘れ、胸を不可思議に高鳴らせてしまった程の―― そんな稚くも妖しい淫悦の顔。
「はぁあ―― ア、ァァ……」
「うんうん。ナイスでやらしー顔してるよぉ」
すかさずカメラマンが、レイの喉を大きく喘がせた一瞬を捉えていく。
つー、と。唾液で出来た糸一筋が、男の指を食い込ませてマシュマロのように形を変える双乳の谷間に落ちる様を。
『んふぅ、ううんン……』と内腿を捩じらせつつ、ブラウスを大きく開いてしまった隙間で尖りきった乳頭を弾ませててよがる構図を、バストショットに押さえて。
シャッター音がパシャパシャと、逃さない。
「でもレイちゃん、こんなクールな顔して、経験豊富なんだって? そいつも結構ヤリ手なんだけどさ、どう?」
比べてさ、と。シャッターを切りながら掛ける言葉も巧緻に、有り触れた帰宅途中だったアルビノ美少女を、羞恥と快感の狭間で輝く色気に演出していく。
「……へぇ、その司令さんって言う人と、バイト先のお友達の男の子にねぇ……」
「そ、そうっ。……ッ、うんんン―― ンあっ、じょ、上手! あなたの手……そうっ、揉んで……くれるの、上手だわ……」
「ボーイフレンド君や、パパさんより良いんだね?」
「へへ、光栄っスよ、レイちゃん。じゃ、キスもね、たっぷりしてあげちゃうから。ほらほら、顔向けて、ちゅ〜、しましょうねぇ」
「あっ、あ、ふぅんンン……」
恋人同士ばりの熱烈キッスを健気に受け止めて。
唇を深く割られた頬の内では、レイと男の唾液の交換と舌同士の交わりが『はっ、はぁふ、ふ……』と追い詰めていく。
気を失いそうにルビーの瞳を虚ろにさせて、レイは喘ぐ。
「ああっ」
快感飽和と息苦しさでか今更に逃げようとしているのか。くぅ……とよじらせる細腰さえその実、背後の男もこれ以上ないほど勃起させきっているズボンへ、自らを卑猥にこすり付けているのに変わらない。
揺り押し付けられるレイのヒップ感触のサービスに、男も嬉しそうに手の動きを一層盛んにしていく。
「すっげ。レイちゃんって、やっぱ激しいんじゃん! 俺のチンポにレイちゃんのやわっこいお尻がモロ当たりで……、も、たまんねーっスよ、センパイぃ!」
「だな、綺麗な顔して、夜は無茶苦茶積極的なんじゃねぇの」
「そ、そんな……っあ、あ……言わないで……」
「うわ、否定しないし。レイちゃん、さりげにエローっ」
また顔を赤らめる素直な反応が、男の脳裏に「夜は娼婦」といった陳腐なフレーズで生々しくレイのあれこれをチラつかせる。
「ね、ね? 俺もいっぺん相手させてくんない? ね、良いだろ、ねっ?」
「あっ、ああっ、そんな……強すぎるわ……、ああ!」
夢中になってしまったらしい男は、撮影だということも半ば忘れた様子で可憐な乳白果実を鷲掴み、絞り、揉みまくる。
細い眉を切なくハの字に、レイは啼かされる一方。
元より、執拗な愛撫に苛められているのは、女性の身でもとりわけの性感帯なのだ。
可愛らしくも艶っぽい悲鳴に、恍惚の狂いぶりに、観客の人垣はやんやの喝采で食い入るようにしている。
うらやましいぜと、その折れそうなほどの幼躯を欲しいままの男に本気の嫉妬を向ける手合いもいるのだ。
「ああもう、じれったいな。レイちゃんももう邪魔なだけだろ?」
そう言って返事も聞かず、グニグニ形を変えられている乳房の上にずり上がったブラジャーを取り除きだす。
まるで力が入らなくなっているレイだから、お人形さんのようにされるがまま。
「ほら、ばんざいしてレイちゃん」
「ああ……」
ブラウスの袖を抜いて、ふぁさと足下に落とされてしまって。抱かれた肩も、大人の男の胸では哀れなほどちっぽけ。
下着も本当に取り上げられた、素裸の上半身になる。
「さぁて、お待たせ。揉み直してあげるね」
「……っく、くっ、う、うんン、うんっ、んっ、んん……!」
そしてまた再開されるリズミカルな手付きに、堪えきれない快美の呻きを同期させて応えていくレイ。
傍らでは、同じく助手の男にすっかり躯を預けてしまって、淫らなバストマッサージに溺れているアスカが。
「やっ、やっ、アッ……ハ。ハァァ……!」
「どうよ? こんなロリロリしたクォーター美少女のチチ揉みしちゃってる気分は?」
「さ。最高っス。アスカちゃんのオッパイ、最高ッス!」
「と、当然よ……。こ、こんな美少女のオッパイ触れるなんて、あ、あんた……滅多に無いんだから……あ、ああ……!」
胸の下でボリューム強調のポーズをとっていた腕は、とうに役目を背に張り付いた男へ預け渡してしまっていた。
たっぷり時間を掛けて性感の火に蕩かされた、その顔になってしまっては、今はカメラマンに言われるがまま。
ツンツン、クニクニと弄ばれ続ける敏感ニプルの撮影に邪魔にならないよう、肩越しの猪首に回されている。
「へへ、アスカちゃんの金髪、サラサラで良い香りがするっス」
「自慢なんだって? 同居してる男の子に手入れさせてるんだったよね?」
「そ、そうよ……、ああ! ちくびっ、ちくびぃぃ〜良い、良い……ッ!」
そうやって背中越しにぶら下がって縋り付いているものだから。
カメラのメモリ領域に収められていく1ショット、1ショットは、一枚ごとに仮初の濃密さを帯び始めて。あたかも恋人に抱かれるシーンのように甘ったるくなっていくのである。
「なんだ、レイちゃんもまだ中学二年生なの? その割りに育ってるって。良い胸してるよ」
「……そ、そう……? 分からないわ……。でも、あ、あ……気持ち良いのは、好き……っ、ン、ふぅん……」
巧緻を極める手付きが、レイの将来性豊かな女性のカーブを麓から掬って揺さぶり、無口な少女をあられもなく蕩けた甘えがりに変えていく。
もっともっと、リズミカルなマッサージに乳房を愛してもらいたいと、恥ずかしげにしり込みするような小声ながら、はっきりとおねだりしてしまう淫乱少女へ導いていく。
「大丈夫だよ。アスカちゃん、まだ“ハジメテ”から二ヶ月なんだろう? たっぷり彼氏に揉んで貰えば、すぐにレイちゃんに勝てるって」
「ほ、ほんとに?」
「なんだったら、おじさんたちも手伝ったちゃうよ。マンション、コンフォート17だって言ったっけ?」
「そう、そうよ! そのっ、ば、バカと―― ミサトと一緒に、三人で……住んでる……ッァ、あんっ、あん、手、おっきぃの……ぉ」
「凄いよ。アスカちゃんのオッパイやーらかくって、オレもう夢中だって」
アスカの控えめな胸を円を描いて刺激して、見抜いたその美貌への拘り、コンプレックスを擽りつつ、誑し込むように揉み心地を褒めそやす。
そうしてとろんと赤と青の瞳を潤ませる一方、喘がされる一方で、知らず知らずにプライベートな情報を引き出されていってしまう二人。
赤の他人に知られるにはあまりに危険なその一言一言に、男たちがニンマリとほくそ笑んでいるのにも気付かないで。
「あっ、アアッ、信じ―― られないっ」
やがて、胸だけで、オッパイだけで、と。
二人の男に支えられてそれぞれの美乳を揉みほぐされる制服美少女たちは、つま先から反り返るように、艶めいた身じろぎを引っ切り無しに。
『もう、もう……っ』と。
引っ切り無しに高められ続け、ジンジンという疼きに我慢が効かなくなった躯へ、とどめの一撃を焦がれる貌になる。
「い、いっちゃうかも……! あ、アタシっ、凄い……気持ち良っ、ッ、から……ヘンに、ヘンになっちゃ……!」
「……は、はじめてだわ。こんなのは、は、はじめて……。あ、ああっ! あああぁ、ああっ!」
股間の辺りからシミを広げ始めているスカートの下に、ねばっこい蜜のお漏らしを滴らせつつ、
「あはは。アスカちゃんもレイちゃんも、濡れちゃったんだ? ひょっとしてパンツ、エッチなお汁でビチャビチャだったり?」
余裕も無い二人の快楽中毒者は、あまりに恥ずかしい筈のその秘密を、必死に首を頷かせてあっさり告白してしまう。
「も、もう……、だめっ、限界! ね、ね……ねぇ〜?」
「さ、触って欲しいの……。お願い」
「あはは、ダメだって。言ったでしょう? オッパイ見せてって、そういうページなんだからさぁ。オマンコ見せてになっちゃったりしたら、載っけられないよ」
「そ、そんな……」
「あ、ああ……っ」
「アスカちゃんもレイちゃんも、オッパイだけで気持ちいいでしょう?」
つれない返事に浮かぶのは、絶望にも似た哀れっぽい表情だ。
しかし、呻く合間も美少女たちの胸は激しい蹂躙に可愛がられてしまっているわけで、瞬く間にその貌も、また膨らむ一方の官能に呑まれてゆく。
「ああっ、ああんっっ。せ、切ないのよぉ」
「ほ、欲しいのに……」
乳首転がしの執拗な玩弄に『ひぃん』と鼻に掛かった声で声でおもねった刹那、大きく喘ぎ晒した喉の汗の滲みに、べったりハニーブロンドの乱れを。
ビスクドールのように怜悧に整った顔にべたべたと唾液を塗り塗されていって、狂おしくも戸惑うように首を振りたくるうなじに、ブループラチナの後れ毛を。
張り付かせたそのまま大きく、大きく打ち揺すって、
「はひっ、は……スゴッ……! な、なら、揉んで! もっと強く……! 千切っちゃうくらい、激しくしても、良いからぁっ」
「ふっ、ッ―― ッ! ハァァッ、ハッ。あ、あなた……あなたも、感じているの? わたしと、同じ……同じなのね……?」
頭を振りながら惑乱し、顔をのけぞらせ、また伏せて、叫ぶ。
激しい昂ぶりを一時も押さえ込めぬ様子。
成熟間際の年頃の少女の甘い体臭を立ち上らせて―― 傍からもあからさまな、切羽詰った間際の仕草だ。
「お、おほっ。二人とも、激しいんだねぇ……。どう? お姉さん。後輩ちゃんのイキ顔なんて、見る機会さすがに無いでしょう? もうすぐみたいだからさ」
「ま、待って……! ああっ、アスカ! レイ! だめよっ、だめ! こんなところで。あ、ああ……」
どうすれば良いのかも分からず、混乱するばかりで涙ぐむマヤの前、カメラレンズの前に、淫らな幸福でたまらないという律動を見せていく。
おぼつかない足取りを、おっとと男たちにまた引き上げられ、息は絶え絶え。
「はぁふ、ふんン……! 撮ってる? あ、アタシの……あたしたちの、オッパイ……!」
「大丈夫、大丈夫だから。アスカちゃんは心配しないで、気持ち良ぉ〜くね。任せてくれてれば良いから。……レイちゃんもね」
「……ええ、ええっ! 撮って……このまま……!」
しっかりと並んでベストショットで収まるようにカメラに向かい、顔も真正面。
踊りくねるスカートの腰の上、はだけた白い肌全てが―― 可愛いお臍から、揉みまくる男の手形をくっきり付けた乳房から、わななき続ける小作りの唇を「気持ち良い」の形にずっと固定させて蕩ける美貌から―― どこもかしこもを。
日常の帰宅風景から一変した汗濡れぶりでもって卑猥に愛撫される、乳房露出の撮影手順に見事に嵌った、たわいも無い小娘ぶりで、啼かされて、
「イ……ク……ぅ、も、もぅっ……!!」
「はは、アスカちゃん、イっちゃうって。レイちゃんもさ、タイミング合わせて一緒にいこうか?」
「……あっ」
「イケるよね? 司令さんにちゃんと仕込まれてるんだろ? こう、読者のみんながビンビンになっちゃうような可愛い顔で頼むよ」
両方の頂点できゅうと挟む指に訊かれ、こくこくと。
切なそうな涙をこぼしながら、必死にレイは頷く。
「あーっ、ああーっ! アタシっ、アタシぃぃ……!」
「同居人クンは教えてくれなかったんだろ? ほらほらっ、オッパイアクメ初体験ってことでさ、記念写真だよ、アスカちゃん!」
「―― っっ、ぅっあ、あ、うんっ、うんんっ! オッパイで……、あたし、おっぱいでぇ……っ」
「いっちゃえっ」
「うん! うん! うん―― ン、ンンぁあああああ〜んんっ!」
ビクン、ビクンと。しなる肢体をライトがまぶしく照らし、思う存分に切られるシャッターの音がそれだけは耳障りに高く響いた。
道端に仕立てられた即席の撮影ブースに、美しい獲物の悲鳴が重なって。
『ひぃん、ぃんンン……』と、こだまするように伸びながら、やがて力尽きた絶息に消え入る。
目配せし合う男たちによって同期を計られての、アスカとレイの公開アクメなのだった。
「―― ばっちりっスか?」
「応ともよ。アスカちゃんも、レイちゃんも。可愛いロリ顔してすっげぇエッチなイキ顔だったぜ」
最後の一瞬は、二人それぞれ右の乳首か左の乳首か、特に感じる方を探られた上での、パチンと屹立しきった敏感部分へ弾いた指先の一撃。
電流が走った悲鳴でアスカとレイが一際派手に未熟のバストを揺さぶるのと同時、男たちはさっと引いていた。
シャッターの音は、どう見ても高校生の歳にも足りていない二人の美少女の、だらしない絶頂の笑みに重ねられたもの。
制服を肌蹴て晒らす半ヌードの、花なら蕾といった繊細な膨らみを見せる乳房が真っ赤に染まっている。
卑猥な責めが与えられたのだろうと想像させる手形や汗まみれの様子、そういった痕跡がたっぷり飾り付けられた一枚は、きっと読者の好評を博するに違いない。
『仲良し美少女中学生、乳責め絶頂二重奏』そんなタイトルで行くかと、売り上げ増を確信する男も満足げだ。
「あふ、ふんん……」
「―― ハ、ハッ、ハッ……」
切れ切れの息を漏らし、それぞれを絶頂に誘った男たちの胸に凭れかかっている二人に、もう一度、
「ありがと、良い写真が取れたよ。撮影は終了。記念にもう一枚、ほら、にっこりと、ね?」
そう言って、痴呆めいた淀みの瞳に笑顔を注文する。
半分意識が飛んでしまっていても問題はないのだ。
絶頂直後の鋭敏になった躯を触ってやれば、二人の少女は舌を突き出して大喜び。涙を流すほどの喜悦をアピールしてくれる貌になるのだから。
「ふあっ!? だめぇっ」
「ン、ン―― ッ! そこは、ぁ!!」
「おほ、やーっぱ、アスカちゃんもレイちゃんも大洪水じゃ〜ん」
撮影は終わった。
アシスタントたちが今度は遠慮なく、手が映ってしまうのもお構い無しで胸を弄りだす。
スカートの中にも悪戯なタッチを突っ込んでまさぐり出したのを、頃合を見てパチリ。
それはもう、記事のための写真ではない。
「オッパイだけだったから、もう我慢できないでしょ? もう良いからさ、今度はお礼。ね? アスカちゃん。たっぷり満足させてあげるよ」
「レイちゃんさ、その不思議な雰囲気がとっても素敵だから、今度おじさんの個人的な撮影に付き合って欲しいんだけど、どう? 綺麗な巫女さんがずっと撮りたくてさぁ、モデル探してたんだよ」
「なに……? またっ、また……、あ! あ! あ!」
「ああぁ、ああああぁ!? アタシのっ、そ、そこ、アソコっ」 「そうだよ〜。アスカちゃんの、熱ぅ〜い、オ・マ・ン・コ」 「そんな、いきなり指突っ込んじゃあ……、ぁ、ずぷずぷイヤぁっ、感じすぎちゃ―― っ、ッツ」
いつの間にか、道端に男たちの仲間と思しきボックスカーが近付いていた。
力の抜け切った肩を支えられ、ふらふらと足下頼りない二人は、そのままボックスカーのスライドドアから連れ込まれようとしている。
マヤが今までの放心から漸く気が付いたように慌てて声を上げると、男たちはまた例の、実にあっけらかんとした声で振り返った。
「……いや、お待たせしちゃってすいませんねぇ。ちょっとだけ、カメラのメモリーを取り替えるくらいだけですから、直ぐですよ」
「……な、何を言っているの!? ま、待って! 二人をどこに連れて行くつもりなの!!」
「さ、今度はあなたの番ですよ。見てらっしゃったでしょ? 私ら、ちゃんとプロの仕事をしますから。あなたのも良い写真に決めて見せますよ」
さささと手を取り、また機材を構えた中心に引き立てていって、マヤが何を言うのも聞く素振りもなく、まるで通じず、聞こうとするつもりもなく。
そればかりか周囲の通行人の誰一人も、悲痛な悲鳴で助けを求めても気に留める気配が無かった。
全くの無関心か、日常の光景を眺める顔で通り過ぎて行くばかり。
或いは、清楚な顔立ちのマヤに興奮を誘われたような、心待ちの色を浮かべてしまって。
そしてカメラが構えられ、またあの笑顔で『あなたのおっぱい、見せてください』と―― 。
Original text:引き気味
From:エロ文投下用、思いつきネタスレ(5)