寝取らせシンジ・夫婦関係崩壊編
- 830 名前: リアル・カッコマン 投稿日: 2003/03/15(土)
13:30
- 全ての歯車が狂い始めたのは、医師からシンジが無精子症だと診断を受けた時からだった。LCLの副作用は精子の量を受胎可能な下限以下に低下させたのだった。自分の子孫が残せない、そう知らされてから彼はしばらく呆然としていたが、その時からシンジの中で何かが壊れ始めていた。
「だからいやだって言ってるでしょっ! どうして私が好きでもない男の子どもを産まなくちゃいけないのよ! 子どもなんて別にいなくても二人で仲良くやっていたじゃない!」
精子バンクから精子を買ってきて、体外受精で子どもを作ろう。そう提案するシンジに、妻であるアスカは再三の反発を示していた。いつまで蜜月が続くのかというほど、夫を熱愛し、信頼してきた妻として、当然の反応であろう。
しかし、シンジの中には鈍い怒りの感情がわき上がっていた。
(どうしてアスカは僕の気持ちを分かってくれないんだ。僕はアスカの幸せだけを考えているのに)
そして、彼の運命を変えてしまう一言が口をついて出てしまった。
「それなら、好きな男の子どもだったら産んでくれるの?」
「え?」
怪訝な顔をするアスカ。顔をあげたシンジの瞳の中に暗い炎が宿っていた。好きな男の子でないと産んでくれないのなら、アスカにその男を好きにならせればいい。
シンジにしても、最初は子どもがどうしても欲しい、それだけの熱心な思いだったのだろう。しかし、いつのまにかスイッチが切り替わっていた。
シンジの頭の中で、アスカを他の男に抱かせて子どもを産ませたい、そんな思いがどす黒い劣情とともに去来しはじめたのだった。
- 831 名前: リアル・カッコマン 投稿日: 2003/03/15(土)
13:30
- それからシンジの説得は執拗だった。妻に対して、自分以外の男との間に子どもをもうけ、産んでほしいと懇願する。それも体外受精のように性交をともなわない婉曲的手段ではなく、夫婦の神聖なダブルベッドの上に男を引き込んで、子づくりをしてほしい、と。
朝夕となく繰り返される異常とも言える夫シンジの勧めに、初めは「シンジ以外の男の子どもなど産みたくない、まして他の男と寝るなど」と反発していたアスカの感情は次第に冷えていった。夫に対して笑顔を見せなくなり、侮蔑的な冷笑さえ見せるようになった。そして3週間後のある朝、出勤前のアスカは唐突に言った。
「この間の話、いいわよ」
「え?」
「アタシに他の男と寝て欲しいんでしょう?」
「ち、違うよ。・・・そ、その・・・子どもを作って欲しいんだ」
思いがかなったというのに何故かシンジは泣きそうな声だ。
「・・・同じことじゃない。いいわよ。誰とでも寝てあげるわよ、アンタの好きな男と」
「い、いや・・・僕は・・・」
シンジの声がうわずると同時にかすれた。空想と現実は全く違う。妻が他の男と寝て、自分が父親ではない子どもを妊娠・出産する。ただの空想であり、ファンタジーならばそれもいい刺激になるだろう。しかし、それが現実になることをつきつけられてシンジは初めてうろたえた。彼は最後までアスカに拒絶されることをどこかで期待していたのかもしれない。
- 832 名前: リアル・カッコマン 投稿日: 2003/03/15(土)
13:31
- 結婚するまで間違いなく処女であり、シンジに身も心も全てを捧げて、彼だけをずっと見つめ愛してきた貞淑な若妻アスカ。それが別の男の肉体の下で嬌声を上げ、あえぐ。その男の色に染まり汚されて、美しく清らかなシンジだけの妻は永遠に失われてしまうのだ。
今ならまだ、ただの冗談で済むはずだ。「アスカ、悪かったよ。全部たちの悪い冗談だったんだ、ごめんね」。そうシンジがぎこちなく微笑んで冗談にまぎらわそうと口を開こうとする機先を、アスカが制した。
シンジの逡巡を許さないかのように、アスカがたたみかけたのだ。
「知ってるのよ。アンタが深夜にこそこそパソコンにむかって、生まれてくる子どもの父親候補のリストを作ってたこと。・・・全くとんでもない変態よね」
吐き捨てるようにアスカはシンジを罵倒した。
「・・・くっ」
「そのリストを早く出しなさいよ。その中からアンタが一番いやがる相手を選んであげる」
シンジの作ったリストには、次の名前があった。アスカが寝静まってから、こっそり作った「アスカの新しい夫」の候補者たち。複数の知り合いの男の名前だけが並べられた一覧のプリントアウトを見ただけで脊髄に妖しい背徳の疼きが走り、シンジを何度も浅ましい自慰行為へと走らせた。アスカはおそらくその変態行為を覗いていて、決定的に愛想をつかしたのだろう。
【アスカの新しい夫候補】
・渚カヲル
・鈴原トウジ
・相田ケンスケ
- 833 名前: リアル・カッコマン 投稿日: 2003/03/15(土)
13:32
- 渚カヲルは、性格はやや変わり者だが、明らかに美男子で、シンジは彼に強いコンプレックスを感じていた。才色兼備のアスカがカヲルと一緒に並ぶと、まさにお似合いのカップルという感じでシンジの胸にはどす黒い嫉妬がうずまくのだ。頭もよく、女性経験も豊富のようで、子どもの父親としても、アスカのセックスパートナーとしても申し分がない相手だ。アスカがカヲルに対して異性としての魅力を感じるのなら、シンジは彼をアスカの相手として選びたい、いや、選ばざるを得ない。だって、シンジは「カヲルくん」には絶対かなわないのだから。圧倒的に惨めな敗北感が、シンジに変態的な興奮を与えてくれる。
鈴原トウジは、アスカの元同級生だ。二人は顔をつきあわせれば口げんかを始めるような仲だったが、裏を返せば、お互い腹蔵なく本音をぶつけあえる間柄だったともいえる。これは結婚後に聞いた話なのだが、アスカのファーストキスの相手はトウジだったらしい。
放課後の西日がさす教室。うわばきのかかとをあげて、そっとまぶたを閉じ、長いまつげをふるわせて、他の誰も触れたことのない唇をトウジに捧げるアスカ。・・・それが真実なのか、ただ単にシンジをからかうためにアスカのついたたわいのない嘘なのか。シンジには確認する勇気がなかった。だが、初恋同士の相手の仲を引き裂いてしまったお邪魔虫が自分の方ならば、アスカとトウジを寝させて、二人の甘酸っぱい初恋をかなえさせてあげたいとも思う。
相田ケンスケは、アスカの相手に選んだ場合、シンジにとってもっとも屈辱感を感じる相手だ。シンジはとりたてて能力的に優れていると自負したことはないが、ケンスケに対しては彼より劣っていると感じたことは全くない。ねちねちとしたオタク気質で、もちろんアスカとはとてもつりあわない相手だ。しかし、それだけに、そのような情けない男に最愛の妻を寝取られた時の煩悶と黒い快感は大きい。それにアスカが一見して好きになりそうもないケンスケとの間に、肉体的なつながりと平行して徐々に精神的な愛情をはぐくんでいくとすればそれはすばらしい恋愛模様となるのではないか。シンジにとってはつらいだけのドラマになるであろうが。
- 834 名前: リアル・カッコマン 投稿日: 2003/03/15(土)
13:32
- アスカは三人の名前の上を指でなぞりながら、注意深くシンジの表情を探り、彼の苦痛が最大限に高まる男の名前を知った。その一人の名前を指さして言った。
「それじゃこいつにするわ。仕事は休みを取って、彼とこれから話をつけてくる。今晩は帰らないと思うわ。甘い甘い夜になりそうだしね」
アスカが久々ににっこりとシンジに微笑んだ。有無を言わせない微笑みに、シンジはすでに引き返せない川を渡ってしまったことを知った。これからはこのアスカの笑顔はもはや永遠に自分のものではなく、新しい夫と寝た翌朝、ベッドの中でその男に捧げられるものになるのだ。
「これからは、彼と毎晩がんばって愛の結晶を作ることにするけど、安心しなさい。かわいそうだから籍は抜かないであげるから。子どもが生まれたら、ちゃんとアンタに育てさせてあげる。これで全てお望み通りでしょ?・・・いいわね」
冷笑をひらめかせてアスカがシンジをにらみつけると、彼は力無くうなづくだけだった。しかし、下半身は激しく興奮のしるしを猛らせ、どくんと漏れ出た体液の感触が下着を濡らしているのを感じていた。
- 835 名前: リアル・カッコマン 投稿日: 2003/03/15(土)
13:33
- お目汚しの長文大変失礼しました。とりあえずはここまでで、ここから三分岐する予定です。
タイトルとか全然考えていません(^^;;
- 836 名前: PDX. 投稿日: 2003/03/15(土) 17:13
- >>リアル・カッコマンさん
投稿どうもです。
アスカが反発する動機の部分に、自分自身が精子バンクで買われた精子で生まれた子供であり、両親からの愛に恵まれなかったという事情を組み込むと、彼女の頑なな態度が説明できるかも。
そのことをシンジが知らなくて、彼としては善意で言っていたのだとすれば哀しいすれ違いで歯車が狂い始めた、ってことになりますね。
- 837 名前: リアル・カッコマン 投稿日: 2003/03/15(土)
22:23
- >>PDXさん
ありがとうございます。いつもPDXさんの作品は楽しませてもらってます(^^)
確かに精子バンクといえば、貞本アスカが思い浮かびますね。
精子バンクには抵抗があっても、他の男と「寝る」のなら、父親のいない子を産む心配はない。
アスカが吹っ切った理由もその辺にあった、とか。
From:漏れの思いついたネタを酒の肴にしてみるスレ