KISS! KISS! KISS!
Ver.鬼畜髭オヤヂ




セカンドの唇を奪ってやった。
セカンドチルドレン、惣流・アスカ・ラングレーの唇を奪ってやった。

司令室に戻る途中。
付きまとってわめき立てる、うるさい唇を塞いでやった。

グイと尖った顎を引き寄せて、一気に舌まで絡めとって黙らせてやった。



シンジのサルベージをどうするんだと、レイまで最近うるさい。

言われるまでもない。
誰がシンジをユイと一緒にしておくものか。
徹夜続きでイライラしているところに、小娘が私に意見しようなどと……!

……ふん。
シンジに惚れているのかとあしらえば、真っ赤になって、今度は否定して。
子供の恋愛ごっこに付き合ってなどおれん。

レイもレイだ。
所詮はユイの記憶に引き摺られているだけだろうが、そろいも揃ってシンジ、シンジと囀り立てて……。
癪に障ったその唇を、だから塞いでやったのだ。



何が起きたのか信じられないか?
見開いた目もガタガタと。
わめこうとするな、愚か者め。
身の程知らずの小娘が、俺に楯突いてどうなるかも考えなかったのか?

くぐもった悲鳴と荒れた呼吸。
俺の腕の中でじたばたと必死に無駄な足掻きを……。

逆に男を残酷にさせると知らないのが、いかにも乳臭い小娘らしい。
舌を噛もうとしたところで、頬を捉えた指に顎を押さえられれば抗えまい。

強張った舌も、若く新鮮な甘い唾液も。
欲しいままに貪ってやる。

絡めるように俺の舌と、奥に逃げようとするセカンドの舌と。
滑らかな歯並びに満遍なく俺の唾液をまぶして、歯茎の隅々まで舐めしゃぶってやる。

そうだ。 シンジとのキスの記憶など、俺が塗りつぶしてやろう。

ふふ、それで良い。
悲しければ、悔しければ、好きなだけ泣くがいい。

だが、貴様は俺の駒に過ぎんのだ。
貴様のこの唇も、喉も、乳房も、尻も――
皆、何もかも俺のためにある。
全ては俺のものなのだ。

そうだ。
セカンドチルドレン、貴様は俺のものだ。
その事をカラダの髄にまで教えてやろう。



くぐもった悲鳴ごとじゅるじゅると唾も舌も吸い取って、俺の口の中でたっぷりと歓迎してやる。
わななく項をきつく片手に捕まえ逃がさない。
おののき慄える唇から、鳥肌の立った首筋まで、舌と唇で存分に舐め回し吸いたてて、俺の所有物なのだという烙印を刻み付ける。
シンジ、シンジと哀れにつぶやく涙も、青い瞳ごとしゃぶり取ってやった。

焦点を失った瞳を覗き込んで、俺はまた桜色の唇を割って貪り尽くす。
粘ついた水音。
絡み合う唇を通し注ぎ込んでやった感覚に、やがていつしか戸惑いが生まれ出してているのが分かる。

捕らえた躰のわななきが変わった。
怯えている理由は、先程までとは違うのだろう?

どうだセカンド、生娘の貴様は知らなかっただろう?
女という生き物は、唇から注いだ毒だけでも、哀れに崩れてしまうものなのだ。

いっそう激しく、切羽詰って顔を振るセカンドを逃がさない。
激しく吸い、しゃぶり、頬の裏側まで舐め上げ――
貴様の知らなかった世界を見せてやろう。
今この時より前の自分に、二度と戻れぬように。

そう怯えることはない。
もう分かっているのだろう?
貴様が今、喉を鳴らして飲み干している毒蜜がどれほど甘美かを。

何の経験も無いような小娘に、抗える筈が無いのだ。



ビクッ、ビクッと震わせていた脚から力が抜けて倒れこんできた。
その細腰を折るように強く、俺の胸の中に捕まえる。

最早、固く瞼を瞑って震えているだけのセカンド。
項から耳たぶまで舌を這わせてやれば、これまでの女どもと何も変わらない。
自分でも知らなかった性感帯を暴かれて、鼻を啜りながらやがて甘い吐息を漏らしはじめる。
はぁっ、はぁっと熱い息がこぼれ出す。
制服の首筋から、汗まみれの熱気とともにオンナの香りが立ち上る。

やがて貪る唇の中、おずおずと自分から舌を遣いだした。

そうだ、それで良い。

どれ、俺が本当のオンナの悦びと言うものを教えてやろう――



◆ ◆ ◆




「ううっ、むぅああっ……! むふぅわぁ……うあああっ、ムグゥぅぅぅぅ〜〜〜!」

ふっ、他愛もない。
ビクンッ、ビクンッと、白い喉を仰け反らせて、重ねた唇から絶望と新生の悲鳴を吹き零すまで大した時間は掛からなかった。

これで貴様は俺の与えた毒蜜の味を知ってしまったのだ。
もう、小娘のままの先程までには戻れまい。

「はぁっ、はぁっ……ぁぁ、はぁぁ……」

荒い息を吐きながら崩れ落ちたセカンドは、腰を抜かして俺の脚にすがり付いている。
口元からは、俺とセカンドのものとが交じり合った唾液の、垂れ流した跡もそのまま。
整った顔をドロドロに汚して虚ろな表情だ。

「ウムッ! フムゥゥ〜〜!!」

呆けたように座り込んだその顔を上向きに、もう一度唇を奪う。

ふふ、今度はさしたる抵抗も無しに解けた唇だ。
無意識にか、差し出してきた舌を絡め取って音がするほど啜ってやると、 やっと正気に返ったのか、顔を真っ赤に染めてもがき出した。

右手にまだ貧弱な乳房を掴まえて、その頂を捻り潰してやる。
それだけで哀れっぽく泣き叫んで許しを請う、愚かな娘だ。
逆らえる相手かどうかも分からなかったのか?

ほう? もう乳首を硬くしていたか、存外、淫乱な性質なのかもしれんな。

そう囁いてやると、セカンドはまた嗚咽を漏らす。
何が嘘なものか。
そう言うのなら、認めるまで貴様のこの淫らに突き出した胸の先を苛めてやろう。

どうだ? どうだ?
コリコリと自分でも分かるだろう。

「ヒィィッ―― ! イヤ! いやぁ……」

笑えることに、そうしながらスカートをまくって股の底をまさぐってやると、もうじっとりと湿らせているのだ。

天才少女だの何だのと言い繕っても、所詮はオンナだな。セカンドチルドレン。



ムラムラと湧き上がる獣欲が、疲れと鬱積した苛立ちを覆っていくのが分かった。

「ああっ、イヤッ! イヤァ〜〜ッ!! 離して! 手を離してよぉっ!」

ガタガタと震える腕を引き摺って、司令室のソファーに突き飛ばした。

「やめてよっ、アンタなんかに誰が……!」

「や、止めろって言って―― ! こ、今度こそ舌を噛み切ってやるわよ?」

「や、やだ……ヒィッ! ああっ、やめっ……やめて―― ッッ!? ンムムッ、ンムッ? うむぅぅ〜〜!?」

「……んっん、んんっ……ちゅっ、ちゅむむ……あっあ……ああっ。……ちゅぷっ、ふむっ、ふぁああっ……?」

「ああっ、ぁアアア、ア……ああ……。アっァ!? ああ……ふわぁぁぁあああ〜〜〜〜〜〜〜!!」



派手に服を乱し、大きく捲れたスカートから覗くほっそりとした両脚と、その根元の白い下着に広がるシミを見ながら、俺は何時に無くゆっくりとベルトを緩めていった――





[fin]





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Original text:引き気味
From:裏死海悶所(藁