INNOCENT TABOO Short Shorts / Dark side:優しい保健室

Original text:スレ894の名無しの者


-じゃそういう時期にアスカちゃんがセックスしたのはシンジ君と、そのケンスケ君だけなのね?
…うん。二人だけ…。シンジとは、その前に何回か…ケンスケはその時に1回だけ…。
-避妊はしていたの?
ゴムを…使ったけど…
-けど、デキちゃったかもしれないって心配なのね?
…うん。
-でもこの時期からすると、どちらの子供かはわからないわよね。
…多分。ケンスケだと思う…。
-どうして?
だって…ケンスケは…その、ゴムが…。
-ケンスケ君とはコンドームを使わなかったの?
違うの…ケンスケも、ちゃんと着けてくれてたけど…びゅうって…
-?
その…Hの最後に、お腹の奥で…熱いのがびゅうって感じて…
-コンドームが破れてた?
わからない…でも…次の日…アソコから白いのがどろって…シンジとは…そんな事…一度もなかったから…。
-ケンスケ君はなんて言ってた?
気持ち良かったって…
-コンドームについては?
…終わった後…アタシがすぐに寝ちゃったから…
-その時は聞けなかったのね?次の日に聞いたりとかは出来なかった?
ケンスケとは…いつも話とかあまりしなくて…
-ケンスケ君とはお話しできないの?
ユイ先生の…シンジのお母様のところでケンスケがレッスンを受ける時は会えるけど…。
-シンジ君のお母さん?レッスン?
あっ…そ、その…ユイさんは…英会話のレッスンをしてて…そこにケンスケも来るから…
-じゃ、その時に二人きりでお話ししたいってケンスケ君に言える?
でも…アタシ、いつもケンスケのこと馬鹿にしてたから…周りの人がきっと変に思う…。
-それはもう気にしても仕方ないわ。先生だってアスカちゃんだけを
-責めてるわけじゃないの。もし本当なら責任は男の子にだってあるんだから。
-けれどアスカちゃんがケンスケ君ともセックスしちゃったのは事実なのよね?
…うん。
-それで、もし授かっていたらケンスケ君のかもしれないって、そう思うのよね?
…うん。
-ならやっぱりケンスケ君とは一度きちんとお話ししなきゃ。
でも…アタシ、シンジとケンスケの両方になんて…
-心配しないで私がついているわ。じゃ一緒に話をして上げる。先生はアスカちゃんの味方よ?
ほんとに…?
-そうよ。アスカちゃんはもう十分勇気を出してくれたわ。だって先生に話してくれたでしょ?
-だからこんどは先生がアスカちゃんを助けてあげる番。
うん…。
-日付からすればまだあと1-2週間は検査薬を使ってもはっきりしないわね。とりあえず体育や
-激しい運動は絶対に避けるように担任の先生に伝えておくわ。それに、もし体調がすぐれなかったら
-すぐに保健室に来て。先生はいつでもアスカちゃんの相談に乗って上げるから。
先生っ…ぐすっ…。

抱きしめたまま目尻に溜まった涙をハンカチで拭ってくれ、自分で言いづらければ自分が先にケンスケと話し合いを持ってもいいとさえ言ってくれた彼女にアスカは絶大な信頼を寄せた。
彼女が諭す話の内容にアスカはもう一切の否定もせず、幼い女の子が母の言いつけを聞くように素直に頷いた。
無理もない。あまりと言えばあまりな内容に相談する相手さえいなかったアスカにとって彼女は救いを与えてくれた聖女様なのだから。

しばらくの間思う存分泣いて落ち着いたアスカが帰って行く姿を見送ってから保健室の主は扉を閉じて携帯を取り出した。

-もしもし…ユイ先輩ですね。"患者"にはご指示の通り対応しましたわ。後はアスカちゃん次第です。
-それにしても先輩も人が悪いですわ。あんなに可愛い娘をもっと早く紹介してくださらないなんて…
-本当にお人形さんのように可愛くて…あれならお相手が誰であっても、きっと可愛い"子"でしょうねぇ。
-…ほら先月のあの娘も…メガネを掛けたおとなしい…名前はマユミちゃんでしたっけ?
-『お腹が大きくなる前に…何とかしてください…』って泣きじゃくる顔には心が痛みましたわ…
-確かあの娘のお相手もケンスケ君でしたわね。
-ふふ…いえいえ、おかげで私も産婦人科の専門医として名誉ある仕事をさせて貰いましたから。
-ああいう苦しみ悩んでいる女の子を手術台に横たえて、清浄さを回復させて上げる…それが私の生涯の使命ですから…ええ…もちろんですわ…いくら私でも本人の希望とユイ先輩の許可が無ければ勝手に
-"処置"したりはしませんからご安心を。それに、少女が母親の顔になる瞬間というのも産科医にとって大いなる喜びなのですから…ええ、それでは、また。

通話を終了した携帯をパタリと閉じ、彼女は机の上のカルテを引き出しにしまいこむ。
ほんの一瞬、机の中からのぞいたゴム製品がケンスケが使用した物と酷似していたのは単なる偶然なのだろうか…
状況の深刻さには不釣り合いなほど楽しげな様子で彼女は今日1日の仕事を終えたのだった。

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劇 終
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女医キャラ設定

 大学でのユイの後輩、共に生物化学を学んでいたが彼女自身の強い母性と子供への愛情によって途中で医学部に転入。
産科の専門医として最優等の成績で卒業する。
しかし自らが信じていた産科の夢も『女性を救う』という大義名分のもと熟練の度を増してゆく堕胎の技術と共に徐々に変容を来していった。
そんな時、感情を抑圧し続け仕事をこなしていた彼女を襲った非情な運命。自らの病により子供を産めない体になってしまうという悲劇。
有り余る知性と美貌だけでなく妊娠・出産へのあまりに強すぎる執着を持っていた彼女にとってそれは耐え難い物だったのかもしれない。
 その時を境に彼女の中で何かが壊れ、いつしか奇形化し肥大化し始めた使命感を満たせる場所を探すようになっていた。そして彼女はついに見つけた。
性的にオープンであろうとするとユイとその指導を受ける少年少女達の存在。その中には必ずや自分が身につけた『救い』の技術を必要とする少女がいるはず、いや、居ないはずがない。という不思議な確信。そして導かれるようにこの学校の保健医として赴任したのであった。いつしか彼女は保健指導の一環として幾人かの男の子に特注のコンドームを渡すようになっていた。
そうしておくと、いつも数ヶ月もしない間に決まって彼女の保健室に『救い』を求めて涙目になった女の子がやって来てくれるのだから―



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