INNOCENT TABOO Short Shorts / トウジとアスカの場合、後悔と疼きと欲望と

Original text:引き気味


(アタシ、どうかしてるわ)
 狂乱の一時から醒めてみれば、やはりアスカを襲ったのは後悔の念だった。
 後始末に入った会場でシャワーを借りていた時にはもう最前までの異様な興奮は消え、胎の底に滾っていた欲情は、生温く冷えた精液の感触の気持ち悪さだけに置き換わっていた。
 腫れぼったくなった自分の性器。そこから太腿の付け根あたりを中心に飛び散ってこびりついた、牡臭牝臭の強烈な生臭い粘液。秘唇の狭間から糸を引いて垂れ落ちる、二人分のザーメン。
 たっぷりと膣内に射精された跡を指でかきだし、シャワーを当てて洗う間中の気分の重さといったらなかった。

 鈴原トウジと交わったこと。相田ケンスケと交わったこと。
 これらはアスカが望んでしたことだった。
 ―― この躯を好きにして良いオトコはあいつだけ。シンジだけ。
 アスカにとっては願いであったし、意地っ張りだったせいではっきり口にすることも無いままその機会も資格も喪ってしまったたけれど、誓いだったはずだ。
(また、シンジ以外のやつにさせちゃったりして……。あいつらでもう三人目、四人目じゃない)
 ほんと、馬鹿だわ。そう思う。
 しかも罪悪感はこれまでの裏切り、ムサシやケイタに抱かれた時以上のものだった。
 レッスンという名のあの子供たちとの行為にはユイの意向が多分に働いていた。大切にしていた想いを裏切ってしまったのは同じだが、アスカの意識においてはどこか「裏切らされた」という一片の免罪符的な心情もあったのだ。
 ところが今度はそうではない。今度ははっきり、アスカが「裏切った」のだ。
 馬鹿なことをしようとしていると分かっていながら、きっとひどく後悔すると分かりきっていながら、だ。
 負けてしまったのである。
 他ならぬ、自分自身の欲望に。
 あの日、母を二人がかりで犯して一匹の牝に変えてしまっていたクラスメイト男子たちの、母の愛液にまみれた勃起。あれを目にしてしまった日以来、胸の奥底に渦巻いていた誘惑に。
 ほかの誰のせいでもない、自分の心の弱さに。

「こんなアタシじゃ、無かった筈なのに……」
 もうアスカには、いつだって強くあることが出来ると己を無邪気に信じられていたかつてが、嘘のようにしか思えないのだった。
(怖い)
 どこまで心の弱い、淫らに娘に、変わっていってしまうのか。
 それが空恐ろしくてならなかった。
 ―― 姫ぇ〜? ね、自分のママさんと竿姉妹になった気分って、どうだった?
 本当に禄でもないことになってしまっている。そんな現状を言葉にして突き付けてくれるマリのことを、いっそ全部こいつのせいだと恨んでしまえるのならどんなに楽だったろう。

 けれど、アスカが思う以上に深く、欲望という名の狂気は彼女の心に根を深く下ろしてしまっていたのだろう。
 きっと当分、まともに顔も見れやしないと考えていたトウジたちのことを、気が付けば何くれとなくの場面場面で盗み見、目で追いかけていたのである。
 シンジと三人で馬鹿話をして盛り上がっている彼らの後ろ姿を、ぼうっと眺めていた。
 水泳の授業中のプールサイドから眼下の校庭に、ふとサッカーボールを小突いている鈴原トウジを見付けていた。
 級友たちにいかがわしい写真アルバムを見せて金の話をしている相田ケンスケに、まわりの女子と一緒に軽蔑を口にしながら、一人違うところを見詰めていた。
 彼らの、学生服、体育服の下半身のあたりに。股間に視線をやってしまっていた。


◆ ◆ ◆


 紺色のブルマーからすらりとしなやかに伸びた脚。
 交互に地を蹴り、躍動のラストスパートでトラックを走り抜けていく脚線美は、校庭を炙る夏の酷暑の中でもいっそ爽やかなほどで、日差しに映える太腿のまばゆい白さときたら―― 目の前を通り過ぎていって暫くの後も、目から離れない。
(たしかに、見た目だけは一級品やわ)
 トウジもそれだけは認めずにはいられない。
 金髪碧眼。見た目も「ガイジン」なら言動もどこかアメリカナイズされた、米州帰りの母親仕込み。男子相手にも物怖じしないアスカ。
 対して、女は男を立てるものだと無自覚のレベルで昭和系男子の発想がしみついてしまっているトウジ。
 まさに水と油で、顔を合わせれば口喧嘩。二言目三言目の頃には手が出る足が出る間柄だ。
 壱中きっての美少女、惣流・アスカ・ラングレーと聞けば、『けっ』と返す彼なのだけれども、同じブルマー姿の体育服で並ぶ女子達の中にあって、一瞬たりとも凡百に埋もれたりはしない一輪だけ特別に輝く華である事実は、認めるところだった。
 認めるようになった、彼だった。
(ケンスケの写真がよう売れとるわけや。あの乳、つんと生意気に尖りおってからに……)
 白い体操服の胸元をこちらも小生意気にといった体で持ち上げるふたつの膨らみに、ごくりと唾を飲み込みもしよう。
(やっぱ、キョウコはんの娘やな)
 なまじ女の躰の味を知り、乳房というものの柔らかさを知った今となっては、余計にその価値の高さというものが目に計れてしまうのだ。
 青い瞳。金色にも太陽の色にも見える長い髪。
 いざ口喧嘩となり、勝ち気な性格がいくら浮き彫りになっても、けっしてその高慢さを表情の醜さにはしてしまわない持ち前の品の良さ、血統の良さが表れた顔立ち。
 美人である。
 そして腰高で脚も長い、あの中学生離れしたスタイル。
 ぎゅっと手で握りしめて揉みしだいてやるのにいかにも具合良さそうなボリュームの、胸の丘陵。
 あらためて眺めるほどに、欲望が募るというものである。
(……いかんいかん。こないなとこでボッキしてもうたら、ワシ変態もええとこやないか)
 アスカに見とれる大勢の男子たちの中に混ざって、一人孤高に無関心を装おうとするも―― しかし、余所の方へと顔の向きを修正しつつ、脳裏に焼き付いたアスカの躍動する体操服姿、わけてもこれまた躍動する胸の辺りの眺めを反芻するトウジなのだった。

(ま、ワシはええわ)
 ふと我に返れば、いまだに未練たらしくトラックから去っていくアスカの後ろ姿を眺めやっているクラスメート達に対して湧く優越感。
 それがトウジに余裕を与える。
 この頃お気に入りのオカズとして所持している、アスカの盗撮写真のことだ。
 悪友のカメラ小僧ケンスケから譲り受けた、肌も露わな着替え姿(無論、盗撮魔の悪名をほしいままにするケンスケ秘蔵なだけあって、生の乳房もピンク色のぽっちりまでも完璧にの、だ)やら。歳下の十一歳児ながらライバル意識をバリバリに刺激してくる侮れない小学生、ムサシとケイタのコンビがこっそりくれた、ケンスケの写真とは比になら無いほど危険な―― 『ドレイちゃんとオレサマ』なるタイトルが付けられていたりの紛れもないハメ撮りポルノ写真だったり。
(へっへっへ、惣流ぅ〜)
 思い出すほどにトウジの口元を緩ませるのは、なにがあっても表沙汰にできないほどに色っぽく卑猥な姿を、知らない内に晒しているあの極上の美少女に対する欲情と、それと同時に存在するもう一つのほの暗い感情。宿敵に対し完全な優位をとったという思いがくれる、これからへの期待だ。
(知らんだろうがの。ワシはもう知っとるんやで。オノレの、ドエロい本性っちゅうもんをのぅ)
 いやはや、小学生なんかに調教されてしまって、ポルノコミックを地で行く肉奴隷状態とは。
 天下のエリート美少女の評判が泣こうというものだ。
 これからどうしてくれようと、そう考えるだけで笑いが止まらない。
 ―― もっとも、アスカの<レッスン>参加中という秘密、これをクラスメイトとして普段の生活の中で近すぎる関係にあるトウジとケンスケは、ユイの許しの上においては知らされていない。まだ感付いてもいないということになっている。
 なので、たとえばユイの居る前などでおおっぴらに報復だとか口走ってみたり、言うこと聞けだなどと口にすることは出来ないのだけれども。
 しかし同い年の生意気少女の極上きわめた美少女ぶり、裏腹の哀れな肉奴隷ぶりに、居ても立ってもいられない血潮の滾りが股間を硬くさせていることは、けっして無駄なのではない。無駄に終わることではないのだ
 トウジには確信があった。
 だから、今し方目に焼き付けたアスカの校庭を走る姿をそのまま体操着を剥いだオールヌードに変えて妄想し、そして更に、その乳房を背後から両手に捕らえて揉みしだきつつバックスタイルで思うさま犯し尽くす(ランニングシューズは脱がさないままだ)光景を、未来想像図として愉しむことが出来た。
 なぜならば――


◆ ◆ ◆


「ほんまに……か?」
 格好悪いことに、震え声。
 しかし自分では気付けない。
「ほんまに、あれは惣流だったっちゅうんか? あん時の、ダンボールの中で尻だけ出してワシらにオメコ使わせとったおなごが……そ、惣流?」
 トウジがまさかと信じられずにいるのは、自分が既に何度か、自分を嫌っているはずのあの惣流アスカの膣を味わっているのだと聞かされたことだった。
「あの惣流と、ワシが……しとったやって? い、いつからの話や、それ……」
 しかし同時に事実なのだと思い知らされずにはいられない、喉からやっと絞り出した声も露骨に動揺したものになっている理由は、目の前に立つ―― 立たされている、全裸の同級生ゆえだった。
「あやなみ……」
 名前を呼ばれ、赤らめた顔をそっと背ける。
 ―― ジブン、そんな顔も出来たんか。
 可愛いやないか、と場にそぐわぬ感想で、いやしかし―― と改めて食い入るように見詰め直す。
 手も足も、すべらかな腹部も、静脈が透けるくらいに色素の薄い肌をして、けれど全裸を晒す羞じらいからか、隠さない乳房のあたりから顔を耳たぶに至るまで赤く染めた、惣流アスカと双璧を張る壱中きっての美少女。綾波レイ。
 過ぎるほどに物静かな性格。加えてアルビノという特殊な事情を抱えた容貌もあって、そういったことをあからさまに嫌悪するアスカとはまた別の、血肉の通う生身を持っていることにさえ時に見る者の自信を無くさせる非現実性から、性とは無縁の雰囲気を持っていた彼女。
 そんな<壱中の氷の妖精>が今、制服も何も下着すらも身につけず、代わりに青いペット用の首輪を細い首に巻かれて素足で、ひたり、ひたり……と一歩一歩、リードに牽かれて外の板張り廊下からケンスケの部屋に入ってくる。
「言った通りだったろ? ムサシたちの言ってる、肉奴隷の正体がさ」
 レイの脇に立つケンスケが、得意満面で彼女の裸のヒップを撫ぜ回した。
「ンッ……」
 もじつかせるように腰を震えさせれば、それにつられて裸身全体のスレンダーさからは意外な成熟ぶりの乳房が、ふるふると乳首の向きを揺らした。
「俺ら、ちゃんと隠してたつもりだったんだけどな〜。勘が良すぎるんじゃねぇの? ケンスケ兄ちゃん」
「いやいや、甘いよお前ら。隠すってのは、単に名前は言わないとかビデオは見せないとか直接的なとこだけじゃなくってさ。ヒントになるような自慢なんての自体、俺らの前じゃしないようにしなきゃ。第一、惣流とか綾波がユイさんにレッスンにつけてもらってるって話、シンジだけならともかくお前らも知ってるって時点でさー。ピンとこなきゃ嘘だろ? お前らが俺たちみたいに行儀良く我慢してる筈が無いんだって」
「そう言うけどさ、でも、結局ケンスケ兄ちゃんと違ってトウジ兄ちゃん、俺たちの<ドレイちゃん>の正体が誰かって分かんなかったんだし」
 レイの首輪に繋げられたリードの紐を手に現われたムサシは、愕然とするトウジの様子にいかにも愉快そうにくいっと鼻をこする。
「ほら、トウジ兄ちゃん。前から教えろって言ってたじゃん。俺らのドレイ1号の、レイ姉ちゃんだぜ」
 近所の小学校お仕着せの半ズボンを履いた、いかにも子供っぽい格好をして、それで自分がこの肉奴隷中学生のご主人様であると口にする十一歳児。ムサシが年上のお姉さんであるレイに促す。
「さ、言うんだろ?」
「……ええ」
 事前に、なにを言い含められていのだろう。
 顔も見慣れたクラスメイト男子にうっすらとした恥毛がけぶる股間さえ隠そうとせずに佇むレイが、それでもやはり顔をまともに会わせることは出来ぬ様子で―― 呼びかけた。
「鈴原……くん」
「お、おう。な、なんやねん」
「わたしに……」
 さんざん躊躇った末に、レイは言った。
 あの綾波レイが躊躇する様子という、これまた珍しいにも程がある眺めにツボを突かれ、ときめいてしまってさえいたトウジに、
「……見せて、欲しいの」
 ここだけはいつもの彼女と変わらぬ、口数の足りてない、よく分からない言い方で。
 『分かんないよな、それじゃ』と、苦笑。変わって説明したのが、ケンスケだった。
「あのさー」
 笑っちゃうんだけど、と。
「なにが切っ掛けだったかって、あの惣流がさ、俺らとキョウコさんがヤってるの見てて我慢出来無くなっちゃったんだってさ。俺のと、トウジの。自分のお母ちゃんをアヘアヘ言わせてたチンポの具合って、どんなのだろうって」
「……なんやそれ」
 言葉に応じてはいても、トウジの目はレイのヌード姿に釘付けだ。
 それも仕方が無いことではあるのだろう。ケンスケとムサシは顔を見合わせまた苦笑して、悪友を小突いた。聞けよ、と。
「すんげぇとんでもない話で、聞くだけで今すぐ惣流のやつ犯してやりたくなるくらい、エロい話なんだぜ? あの惣流が、もうヤバいくらいの変態になってたってさ。……気になるってなら、こいつ触りながらでも良いからさぁ」
「え、ええんか? ……ほんま、ええんか。綾波?」
 ここまできて半信半疑といった様子のトウジが確かめるのに、レイはこくりと素直に頷くのだった。
「マジかいな。ほんま、マジかいな。わ、ワシやで? シンジのやつやあらへんのやで? ワシに……オッパイ、触らせてくれるっちゅうんかい」
「信じられないのは分かるけどね」
 この愛奴少女の飼い主なのだとうそぶくムサシ以上に、ケンスケは綾波レイの日頃の素っ気なさというものを知っている。
 トウジと共感することが出来る。
 肩をすくめて、教えてやるのだった。
「こいつ、シンジ一途とか思わせといて、ムサシとかケイタどころか、もう他のガキどもにもおっぱい触らせまくりなんだぜ。とんだビッチだったってわけ。俺も一足先にたっぷり堪能させてもらっちゃってるんだし。遠慮すんなよ」
 となれば、我慢出来ないでいたと手を伸ばすのが、とっくに普段着にし過ぎているジャージの股間でテントを張っていたトウジである。
「……あっ」
 両手が同時にレイの左右の胸を掴んだ。
 すぐにトウジは、彼がいつも遠慮無しに愛撫させてもらっているユイやキョウコといった大人の女性達にするのと同じ調子で、これがはじめて触らせて貰う相手の―― どう見てもあの熟女達より経験も少ないだろう同級生だというのも忘れたのかの、乱暴なくらいの夢中の指使いで、モミモミ、グニグニとこねくり回しはじめた。
「ンッ、んんっ……」
「お、おほっ。これが綾波の、綾波のチチなんやな。なんちゅう、やわっこさやないか」
 そうして、ケンスケとムサシのする説明もろくすっぽ聞かずに耳を素通りさせたまま、いつしか真正面から抱きついて胸を揉み、もう片手で尻をまさぐり、そしてくんかくんかと首筋に埋めた鼻でレイのショートカットから立ち上るシャンプーや、レイ自身の香りを嗅ぎながら、いきりたった股間をなされるがままの寡黙な全裸少女に擦りつけているだけの有り様へと至り、
「だめだな、こりゃ。一発抜かせとかないと、こりゃ話どころじゃないぜ」
 呆れたケンスケに、レイの飼い主であるムサシへの提案をさせるのだった。
 お預けなんてさせているから冷静な話が出来ないんだ、良いからさっさと一度ヤらせちゃえよ、と。


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From:【母子相姦】淫乱美母ユイ3【寝取られ風味】