INNOCENT TABOO, case Asuka & Rei

Original text:引き気味


『 幽霊団地、寝取られ幼馴染のひとり住まい 』


 幼馴染であった美しい少女たち、綾波レイと惣流アスカ。
 互いを憎からず思いながら共に成長してきた彼女たちとシンジは、三人でというやや変則的な初体験の儀式を交わした間柄だ。
 十四歳になってもばらばらになることなく同じ中学に通い、同じ教室で学ぶクラスメイトとして学校生活を送る。そんな最高のシチュエーションの中、甘酸っぱくも初々しく、ありふれた恋愛模様を描いていったハイライトに、互いの感情を高めあった結果として――でこそは、なかったが。
 完璧に、そして念入りに。お膳立てをすべて整えたのはシンジの母であるユイだった。
 加えて、ユイ自らが禁断の近親相姦によって筆下ろしをさせていたシンジのみならず、少女たちの方も。こちらもまた、その時にはもう、間違いなく清い身であるとは胸を張れない状況下にあった。
 やはりユイが手ずから女の扱いを教え込んだ十歳そこそこの少年達をあてがわれて、『レッスン』と称する下拵えを充分に済ませた状態になっていたのである。
 親や同性以外にはじめて全裸を晒した相手も、文字通りの処女地であった秘部を最初に覗き込ませた相手も、そこに触れることを許可した相手さえも、シンジではない。
 彼女たちがはじめてその手に触り、悦ばせ方を教え込まされた異性の身体、ペニスの持ち主も、そのムサシ・リー・ストラスバーグや浅利ケイタといった悪ガキ小僧たち。
 コーチ役を気取る悪ガキどもから、その男を知らない二枚花弁の間に勃起したペニスの先端を直接充てがわれたこともある。
 俗に素股と呼称されるれっきとした性愛行為を、これも経験であるとして。そうやって年上の美少女たちの秘唇にこすりつけることで快感を募らせた挙げ句の射精を、顔面にまで飛び散らされて。精液の臭いを覚えさせられて。
 処女膜こそは保ちながらも、彼女たちの処女性の方はどうだったろうか。
 そういう事情もあり、これが果たして本当の意味で『初体験』だと呼べたものだったかどうか。普段であれば物事の白黒をはっきりとさせたがるアスカをはじめ、当人たちからしても突き詰めて答えを出すことを避けている事柄ではあった。

 そうして晴れて躰を重ね、かといってまず二股状態なのでは世間で言われるような熱々の恋人同士になったとも言い切れない、生煮えの交際。そういった日々をシンジたち三人が過ごしていく中、同じ日々のもう片側には、変わらぬシンジとユイの近親相姦関係があり、少女たちと悪ガキたちの『レッスン』が続いていたのだった。
 シンジと少女たちの変わったようで変わらない関係がゆっくりと進んでいくのに、断ち切られることのなかったそちらの肉体関係までが歩調を合わせてスローペースでいてくれるなどと、誰が何時、請け合っていたものか。
 やがていずれの時間の問題だったのだろう。
 レイがシンジとのそれに続いて、結局は悪ガキ二人組にも膣内への深い挿入を許すようになった。練習という名の真似事どまりでない、本物のセックス修行を受け入れだした。そんな風に聞かされるようになっていた頃。
 結果としてより開発の進んだ彼女の肉体が、シンジよりもずっと手慣れた少年達の手管に陥落の兆しを見せはじめ、垣間見たレッスンの最中などでは、最初の頃のようなポーカーフェイスを保っているのがいかにも辛そうに見える程にまで、事態が至っていた。無愛想な仮面を引き剥がされた時の愛らしい乱れぶりを知るのが、シンジだけではなくなっていた。そういった時分。
 このぐらいの時期になると、当初はあまりの人当たりの冷ややかさを苦手そうにしていたケイタ少年が、逆にレイにつきまとうようにもなっていて、シンジは思いもしなかったような場面に、度々出会うようになっていたのだった。


◆ ◆ ◆


「いないのかな?」
 たっぷり十秒は数えてもう一度チャイムを鳴らしたのだが、反応が窺えない。
 ドアノブを回して確かめてみると、訪ねてくると度々そんなことがあるという鍵も掛けていない状態だったので、開けた玄関から直接『綾波〜?』と声を掛けてもみたのだが。やはり反応は無し。
 低血圧なレイだ。チャイムにも気付かないくらいぐっすり寝入ってしまっているのかもしれない。
 そう思いもしたが、さすがに部屋まで勝手に上がって様子を見ておこうというまでの気にはならなかった。
 幽霊団地と渾名されているくらい人が住まなくなっている団地である。
 近くの解体工事現場から響く騒音の他は、気配らしいものはない。
 耳を澄ますだけ澄ましても何も聞えてこないのなら、誰も居ないということなのだろう。
 なんとはなしにそこまで考えを巡らせた上で、シンジは引き返すことにしたのだった。

 第3新東京市の夏は暑い。
 吹き出す汗にうんざりしながら、下から上がってきた来た通路をそのまま戻る。
 表札の外されたドアが並ぶ共有通路は、随分と埃っぽかった。
 何時から掃除がされていないんだろうという以前に、そもそもの住人がもう殆ど居ないからだ。
 どの部屋のドアにも、新聞受けからこぼれ出すほどチラシだのが押し込まれているまま。古くなりすぎたせいで束ごと折れ曲がって、新聞受けから垂れ下がっている。
 誰かが捨てた空のペットボトルも、片付けられないまま通路を大分行き来して転がったらしく、擦り傷だらけのボロボロ姿を端っこで晒していた。
 有り体に言えば、廃墟一歩手前の荒れた風景。
 歩いているだけで、漂う埃が汗で体中に張り付いてきそうだった。
「……向こう使うか」
 もろに日が入り込む通路に嫌気がさして、シンジは別の階段に回ることにした。
 途中、外に面した窓からなんとなく外を眺めれば、真下の道路を隔てた反対側では、此処と同時期に建てられた兄弟団地の解体が再開発とまとめてで進められている。
 ガツン――、ガツン――、と。大きく響いてくるこの音は、杭打ち機だろうか。
 こんなところにまだ引っ越さず残っているレイも奇特だが、引っ越さずに済んでいられる理由の方は本当に謎だった。
「ここも、取り壊す予定に入ってるんじゃないのかな?」
 工事現場はよほど大がかりにやっていると見える。響いてくる騒音は大きく、煩いことには煩いが、それでも徹底した人気の無さが団地中を満たしているこの静けさは別だ。
 遠い響きと、近くのこの静まりかえった空気。あまりにしんとした雰囲気は、暗くなった時間にはあまり一人で来たくないものだと思わせる。
 殆ど一人暮らしも同然にここで過ごしているレイを、ユイが何かと気に掛けるのも無理からぬことだった。

 ますますもって、引っ越せばいいのに。すぐには無理だというのなら、泊まりっぱなしにして家から毎日学校に通えば良いのだ。
 そんなことを考えながら、日当たりの悪い側の通路を歩ききって、階段へ降りかけた時だった。
「……あれ?」
 シンジはふと足を止めた。
 誰も居ないせいだろうなとあれこれ散々うんざりし、こんな幽霊団地じゃ他に居るはずも無いかと決め込んでいた人の気配を、何者かの立てた物音を、耳にしたように思ったのだった。
「わりとすぐ下、だったかな……?」
 手すりから顔を出して、覗いてみる。
 錯覚だったのかなというぐらいだったのだが、そうして聞き耳を立てていると確かに聞えてくるものがある。
 人の声だ。
 どこかからか小さく漏れ伝わっている程度の人の声が、何かを話し合っているような。よく聞えないけれど、揉めているような。
 ガラスも何時からか嵌っていない明かり取りからは解体現場の騒音が続いていたが、やり取りらしき声を一度そうと捉えてしまえば、紛れてしまうことはない。
 確かにこの団地の中からだった。
「喧嘩してる……? こんなとこで誰が?」
 他に住人が居るとはレイから聞いたことがないし、会ったこともない。その不審さは気になる。だけれども、本当に喧嘩なんてしてる荒っぽい人間がいたりしたら――。
 シンジは半分腰が引けた中途半端さで、そうっと様子を窺ってみることにしたのだった。
 出来る限り足音も抑えて、ゆっくりゆっくり階段を降りて。
 そうしてわずか、一階分を下った先。踊り場からは死角になる、その階のドアが並んだ通路への曲がり角の向こう側に、シンジは息を飲んでいた。

(綾波……!?)

 見間違えではない。
 曲がったすぐそこだ。背を預け、座り込んでいるらしい。
 壁の端から、そんなぐらいの高さにちらほらと、特徴的な色素の抜けた白い髪が覗いていた。
 それに、
「――ンッ、んあ……ぁ、ぁっ! はぁぁ……ッ!」
 あん、ああんと、耳を打つだけで人を赤面させる、色っぽい声。喘ぎ声。
 か細くて、今にも消え入りそうに押し殺している様子だけれど。だけれども――。時折に、『ふぅっ!? ん、ンンゥッ! ンあぅっ!』と張り上げられるその少女の声には、たしかに聞き覚えがある。
 あの、物静かな幼馴染のものだ。
 それも、この頃の「レッスン」でシンジが度々見せ付けられるようになっていた、レイが我慢しきれず悔しそうに囀り出すか否かの境目。自分にだけと一途に言ってくれていた乱れる姿を、ムサシやケイタといった小学生達によって巧みに引きずり出されてしまっている時の。
 ああいう時の、切なさと無念さの滲んだ――それが余計ぞくぞくとさせる、艶っぽい泣き声だった。

(あ、綾波っ。こんなとこで……!)
 誰にやられてんだよとは、疑問に思いすらしなかった。
 ぴんと来たのだ。
 興奮も露わと分る荒い呼吸だけだったが、レイを階段の途中からそこに引っぱり込んで押し倒したと思しき下手人の息遣い、気配には馴染みがあった。
 最近とみにレイに執着している、イガグリ頭のむっつりスケベ小学生。浅利ケイタだ。
(あいつ、綾波の家にまで押しかけてきてたのかよっ)
 くぅんとレイが鼻で啼かされて、壁から中学の制服がすっかりはだけてしまっている肩を覗かせる。
 薄い藍色のジャンパーベストは肘近くでわだかまっていて、そのすぐ上にブラの肩紐がずり落ちていた。
 こんなところで、胸を裸にされているのだ。
 きっとあのケイタのことだから、鼻息も荒くしゃぶり付いて、片方を揉みくちゃにしながらもう一方の乳首を吸いまくっているのだろう。
「あふっ、だめっ……っあああ! だめ、だめ……っ。そんなに――胸をっ。あ、ああぅぅぅ!」
 盛んなレイの喘ぎの他にも物音に注意してみれば、案の定に。ケイタがちゅぱちゅぱと音を立てていやらしく吸っているのが分かった。
 その度に、角からはみ出して見えているレイの頭が忙しなく揺さぶられる。
 ず、ずさっ……と、腰の横に突いて支えにしていたらしい手のひらが、床の上を後じさってくる。
 細い腕はがくがくと震え、今にもその媚声が表しているような性感の高まりに負けて、力が抜けてしまいそうな有様だ。

「ひうっ!?」
 一際の反応を見せて、レイの肩がびくりと震える。
「だ、だめっ。放して……!」
 短い攻防が演じられた。
 壁際にへたり込むほど追い詰められていた少女が、立ち上がろうと何度か藻掻く。逃げようとしてだ。
 こんな場所で、乳房をまるまる露出させられて吸われる、だけに留まらない狼藉を働かれたのだろう。さすがに焦っているのが伝わった。
 カタカタと哀れなくらい震えている腕で背中側を探って、シンジからも見える壁の角を支えに体を起こそうと。しかし、二、三度腰を浮かしかけた程度で『ああっ』と押さえ込まれてしまう。
 いかにも一気に力の抜けてしまったという悲鳴を上げたのは、きっと“弱い”場所を攻められたからだ。
 体で言うことを聞かせる。快楽で従わす。敏感な性感帯を嬲りに嬲って、うんと無理やり頷かせる――。
 セックスに手慣れすぎた悪ガキ達の、ベッドでのいつもの手管。
 これだけ蕩けた悲鳴を引きずり出されていた乳首責めよりも尚、効果的に年上の美少女を腰砕けにさせてしまったのなら、レイがあの十一歳の小学生に襲われている部分は察しが付く。
「あっ、ハッ、くぅぅぅっ――ンンンンンンっッッ!」
 くちゃっ、ちゅくっ、くちゅっ……。
 粘った、その淫らな水音。
 逃げようとしていた腰がとさりと床に落ち、埃に汚れたスカートが一瞬翻った――翻らされたかと思うと、小学生の小さな手がこちらから見えるほど大きく動いて、その軽い夏着の布地を払い除ける。
「ああっ」
 生白く露わにされた太腿がケイタの手に押さえられ、壁から完全にはみ出すほど大きく開かされていた。
 息を殺して覗くシンジの目が吸い寄せられるのは、その細い足首に。
 黒い無地のソックスと、学校の購買部で売っているようなズック靴を履いたそこに、くるぶしに絡まるようにして淡い色の布きれが引っ掛かっていた。
(やっぱりっ!)
 レイはもう、とっくに下着を脱がされてしまっていたのだ。
「ッ、あうっ。あっ、あ、あっ……」
 粘ついた、小さな物音。水っ気をたっぷり帯びた場所をかき回す時に立てられる音が、はっきりと続いている。
 女の子が一番に守らなければならない場所、最も敏感な下腹部の割れ目から、内側の敏感な粘膜を直接くじられてしまっているのは間違いない。
 パンツを下ろされ、はしたない大開脚ポーズを取らされて。抵抗も出来ないくらい、ああもくたくたに脱力させられてしまっているのだから、ケイタはさぞや好き勝手に出来ていることだろう。子供の小さな手のひらが、生白い太腿の付け根の奥でやりたい放題にしてしまうのを、阻止するものは何も無いのだ。
 レイはもう、『あ、あ、あ……』とか細く声を上げるだけになっていた。
 あからさまな水音が立つくらい蜜を滲ませてしまった濡れ濡れの秘裂を、イガグリ坊主が鼻息荒くのし掛かって弄くり回すのに任せている。
 M字に開かされた太腿が、ガクガク、ガクガクと。嵐に見舞われる小舟さながらの追い詰められぶり、煽られた官能の滾りぶりをシンジに見せ付けていた。
「だめ……っ、っンンッ! ッ、ハッ。はぅッ。く――くっ、はぁァァアッ!」
 いかに不本意であろうと、ユイの導く性愛レッスンの過程でじっくり性感を目覚めさせられた彼女だ。
 綾波レイのその肢体は、もう何も知らない未通娘のものではない。
 勉強のためと称して肌を重ねられた歳下のケイタに、すっかり把握されているウィークポイントを責め立てられれば、『あうっ』と、『くうンンンっ』と、容易く喉をさらし喘いでしまう。

「んんっ、んんぅっ!」
 ふるふると振られ、嫌がってみせる、アルビノの銀髪色をした頭。
『ねぇ』とねだる、楽しそうな少年の幼い声。
 やはりケイタの声だ。
 まずそうだろうと確信してはいたが、声を聞いてはっきりとした。
 ある筈がないと思いつつも、絶対無いとは否定しきれなかった“ひょっとしたら”。レイが幽霊団地に入り込んだ誰とも知れぬ不審者や、シンジの知らない危険な輩に襲われているという可能性は、これで消えた。消えてしまったわけだ。
(やっぱり、あいつだったんだ)
 シンジは気付いていないだろう。そこにあった感情は、安堵に分けられるべき類だった。
 幼い頃からを共に過ごして、一途に自分を想ってくれているのが伝わってきていた、女の子。今や学校中の男子生徒が噂するほどに美しく成長した、大切な幼馴染が、自分の知らない所で裸にされつつ、散々に喘がされてしまっている――そういう現場を前にしながら、シンジはほっと息をついてしまっていたのだ。
 暴漢に襲われているのではないと分ったからか。それとも、『レッスン』と称して普段から母のユイの監督の下、安全を保証した蹂躙でレイの躰を淫らに作り変えていっている張本人の一人がやることならばと、許容してしまっていたからなのか。
 シンジは自分で気付いていなかった。
 自覚のないまま、心配を捨てて。じっと覗き見る体勢に落ち着いてしまっていたシンジは、ではどうしようかをこの時考えようとしていなかったのである。
 美しい幼馴染が、目の前でまさに寝取られている現場なのにだ。
 壁越しに垣間覗ける分だけで圧倒される風にして、ただ生唾を飲んでいる。
 飛び出していって止めなければだとかは、思い浮かべもしていなかったのだった。

「だめ……ッ!」
「ねぇ。ねえってば、レイお姉ちゃん。キス、キスしようよ……」
「ん、んんーっ!!」
 顔を左右に背け、その唇を奪おうとしているケイタに嫌々と抗ってみせているレイ。
 もしもそこで彼女がシンジの名を呼んでいたら、どうだったかは分らない。
 さすがに隠れたままではいなかっただろうか。
 けれども、結局はレイも。
 シンジに愛を誓って処女を捧げた筈の少女も、熱にうかされたかのケイタから唇を守りきれなくて。くぐもった鼻息で悲鳴を上げつつ、いつしか――くちゃくちゃと舌を絡めていたのだった。
 押しのけるでもなく、だらりと脇に垂れた白い腕。ケイタ少年の坊主頭と重なり合って、壁に後頭部を押し付けられているレイの後ろ姿。
 苦しげな呼吸と、息継ぎに一瞬放されてはまたすぐ『ンっ、んくっ』と重ね直される二人の顔。ユイが教えたキスの作法、唇で交わすセックス用の淫靡な舌遣いでレイが応じてしまっているのは、真正面から見なくても把握できる。
 あの可憐な桜色の唇を、おどおどとした目付きのくせに俯きがちな笑い方がいやらしいケイタの舌でべろべろに舐め回されて、唾を流し込まれてしまっているのだ。
 そしてレイは、喉を鳴らしてそれを飲み込むように躾られてしまっている。逆にレイの唾液もケイタに啜られてしまっている。
(綾波、綾波っ……)
 はぁはぁと息が上擦った。気付かれないように潜んでいるのにも関わらず、シンジは自分でもどうにもならないほど息苦しく、荒い呼吸を吐いてしまう。
 スボンの股間が膨らみきってしまっていた。
 何をしてるんだと思いはしないでもなかったが、手が止められなかった。
 出来るだけそっとのつもりでジッ、ジジッとチャックを下ろし、ブリーフを突き上げていたものを引っ張り出す。
 取り出した勃起に手を添えて窺っていると、つうっと唾液の糸を引いてキスを終えた二人はもつれ込んで床に倒れ込む所なのだった。
 直前に、覗き込むケイタにこくんと頷いてみせていたレイ。あれは、良いわと、受け入れるわと、つまりセックスしましょうと応じたものだったのか。
 否応なく硬直を強めていく屹立を、自制も出来ず自分で慰めだしたシンジに最早気付く様子もなく、レイはケイタに押され、ケイタは年上の美少女を押し倒して、埃だらけの通路に身体を重ねていっていた。
 シンジから見えるのは、目隠しになった壁から飛び出している、レイのショーツをまといつかせたままの二本のほっそりとした下肢。軽く膝を立てさせたその青白い太腿の間に陣取って、膝立ちでこちらも半ズボンのチャックを下ろす、ケイタ少年の半身だけだった。


◆ ◆ ◆


「……そう」
 シンジが言葉に窮している内に、レイは一人で納得した様子だった。
 足首に絡んでいたショーツこそポケットに仕舞っていたが、ベストと一緒に袖を通し直してもボタンは留めないままでいるブラウスだ。雑に開いたままになっている前からは、性交の火照りを残す胸乳が大きく覗いていた。
「私を見て、興奮していたのね?」
「それは……」
 彼女の、いまだ情事の名残に潤みを帯びた眼差しは、踊り場の床に一点を捉えている。
 シンジが手すりの陰に潜み、美しい幼馴染がケイタによってたっぷり子宮に精を注がれてしまうまでを覗き見ていた場所。そのざらついたコンクリートの表面に、点々と残されていたシミだ。
 レイ達の現場を目の前にしながら止めるでもなく、事もあろうにただ――手淫に耽っていた痕跡だった。
 情けない振る舞いの証拠を当のレイ自身に発見されては、シンジは益々身の置き所が無い。
 さっきまで自分のペニスを握っていたのを雑に拭っただけの手で、落ち着かなくシャツのお腹の辺りを握りしめてみたり。脂汗で首筋を余計気持ち悪くさせているのみ。
 誤魔化そうにも思い浮かぶ言い訳は無く、『その……』だのとはっきりもせずに呻いているだけの有様。ただただ、醜態の上塗りしているようなものだった。

 ――軽蔑された?
 寧ろそれが当然だろう。
 自分でもなんでそんな真似をしたのか分らない。格好悪いにも程があった。
 きっと、幻滅される。
 そう暗澹たる思いでいたから、ついとレイが動いてシンジの脇をすり抜けた時、止めることも出来なかった。
「…………」
 踊り場まで階段を上って、何も言わず床を間近で観察しているのが、気配で分る。
 さっきの場所から目敏く見付けられてしまったのは、シンジが飛び散らせた言わば飛沫の部分にすぎない。だが、そうやって踊り場を向こう側へ回られてしまえば、手すりの陰でたっぷりと吐き出した白濁が、小さく水溜まりのごとくになっているのも目に入らないわけないのだ。
「こんなに……」
 零された呟き。
 もうお終いだ、とぎゅっと目を瞑っていたから、シンジは最初気付けなかった。
「え、ええっ!?」
 狼狽した声はケイタが上げたもの。
「ちょ、レイお姉ちゃんっ」
 何ごとだろう。素知らぬ顔で自分だけ身繕いをしつつ、一方でシンジの自業自得的な窮状を嬉しそうに盗み見ていたケイタの当惑と、そして驚愕を映した声だったから。
 レイに叩き付けられるだろう冷たい罵声に身構えていたシンジも、つられてそちらへと振り向いたのだ。
 そして、目を丸くしたのだった。
「あ、綾波……!?」
 ぴちゅり、れろりと、そこに這ったレイが床を舐めていた。
 つい数分前まで、この汚れた通路を堅い寝床代わりにケイタとセックスをしていた背中。制服のブラウスもスカートもすっかり埃まみれ。そこからすらりと伸びる、情事の汗で埃をべったり付けてしまった――それでもやはり白く綺麗な手足を、また四つん這いに床に付けて。前髪を耳に払いつつ、顔を寄せていって。
 レイは舌を伸ばして、シンジの放った精液をぴちゃりぴちゃりと舐めていたのだった。

「ふぅん、ン、んん……」
「あやな、み」
 うっとりとした息を合間に漏らしながら、自分がこぼした精を舐め取っている。
 非難されるのが当然とうなだれていたこの無様。女の子からすれば嫌悪が募るだけのものだったろうに。その筈だったのに。
 レイは夢中になってシンジの歪んだ欲情の名残を啜り、受け入れてくれている。肯定してくれているようなのだった。
「綾波は……」
 ――こんな僕でも、良いの?
 そうとさえ思えてきてみれば。眼前に揺れるスカートの内側の仄暗い眺め、太腿から膝にまでまとわり付いたぬめった滴の跡も、シンジの匂いでまた新たに欲情してくれている徴だとすら見えてくる。
 それは、萎れていた力を再び取り戻させるには充分の解釈だった。
 ドクン、と。脈打つ鼓動は腹の底へ。流れ込む血の巡りは熱水であるかのように温度を上げてで。滾ってくるのだ。
 シンジはもう、躊躇わなかった。
「えっ、シンジ兄ちゃん……?」
 美しく喘ぐレイを貪っていた、さっきまでのケイタへの妬心も、意識からは消え去っていた。
 階段に足をかけながら、先刻慌ただしく仕舞い込んだズボンの中身をまた取り出す。
 数歩の急いた足音ですぐ、このいきり立った衝動を収めるべき少女の双臀へ手が届いた。
「ん、ふぅン――」
 スカートの上から撫で回す。
 レイは嫌がらなかった。
 そうだ、確かに。レイはシンジを嫌がるようになんて、なっていなかったのだ。
(なら)
 勢いづくとはこのことだった。
 だけれども、階段の下からのこの位置取りでは、踊り場のレイが高くに居すぎる。
 スカートを捲り上げてやれば、あわいから覗く割れ目の縁からとろりと淫汁を垂らすヒップは丁度、跪いて舐めしゃぶってあげるのにぴったりの高低差。
 だが、今はクンニリングスで悦がらせてやるよりも、この燃え上がった欲望を一刻も早く打ち込んでしまいたい。
「あやなみっ」
 『あっ』と洩らす少女の体を奥へ押しやり、同じ足場に靴をかけ、シンジは這わせ直したレイに挑みかかった。
 スカート裾をばっと勢い付けて背へ退かせ、まだ歳下の少年に貫かれていた名残りを留める、ぬめった秘唇に。一気にの、挿入を。
「ンはぁああッ! いかり、くぅん――」
 首仰け反らせ、嬉しそうにレイは啼いた。
 その背中を見下ろして、シンジは無心に腰を振った。
「あやなみっ、あやなみっ」
「あっ、あふっ、ンくぅんんんっ。碇くん、碇くんっ」
 艶めかしい声色が、たちまちに壱中に知らぬ者なき物静かな美少女を、口の端に涎を垂らした哀れな白痴へと変えていく。
 こういう時のレイは、人を冷ややかに見ることしか知らないのかと思われている目付きを、ただただ空虚に漂わせるばかりにさせていく。
「あぁぁ〜! ぁ、ンぁぁ……ン、いかりくんンン。そこを、そこを……っっ。もっと、突いて……。もっと乱暴に、して――!」
 唇からはぁはぁと犬のように舌を突き出しさえして、セックスの悦びに恍惚、朦朧と。学校では教師陣の覚えもめでたい優等生のイメージを、がらりと一変。更に夢中になっていけば、悦がりによがって、涎が口元を垂れ落ちるのも気にしないで咽び啼く、口汚いムサシなどは雌豚と呼ぶぐらいの乱れっぷりにまでも。
「そこぉ……。ぁ、ああああ! そこを、そこを――っッッッ。碇くんのが、碇くんのが奥をッ」
「なんだよ、ケイタくんので掻き回されてても気持ち良い、気持ち良いって言ってイッてたくせに。綾波、あれだけいやらしく叫んでたのに、まだ満足出来てなかったのかよ……!」
「ごめん、なさいっ。だって、だって……ンァッ!? ぁあアアッ! ヒッ、ンぅ゛ッ!?」
「綾波の、ここッ。この奥のとこ……ほら、自分でお尻振って押し付けてくる、ここっ。抉ってあげるおちんちんなら、誰のだって良いの?」
「それ、はっ。それは、ぁぁぁ――アーッ!」
 それはもう、美醜紙一重の淫猥さで。ケバケバしく髪を染め、肌を黒く焼き、チャラチャラとしたアクセサリーで自分を飾ることしか考えていない、そこらの並以下の少女達が同じことをしたよりもよっぽど見苦しく、無様なのではという、淫らがましさを満面に。
 普段は青白く不健康そうなところを真っ赤に染め替えた貌で、白目を剥きそうになるまで悩乱してみせる。
 なまじ壮絶に整ったクールビューティーで振る舞っているだけに落差を際立たせてしまう。
「あやな、みっ。これ……っ、あやなみのオマンコ、もうぐちゃぐちゃのヌルヌルで……これ、ケイタ君の精液、だろっ?」
 少女があられもなく振りたくる臀部を鷲掴みにして、シンジは濡れ濡れの窮屈な膣を奥まで押し込んだ所から、掻き出させるような動きをしてみせた。
「ぁ、あンッ。ンン゛ン゛ッ! アウッ、あぐぅっ。碇くん……ン!」
「今日、土曜じゃないし。日曜でもないのに……っ、んっ、なのに、ケイタ君と『レッスン』、してたって言うの? それにゴムも付けずに、生でなんて!」
「あ、ああ……ごめんなさい、ごめんなさい、碇くん。んあうっ、あっ、深い……ぃいううっ! ンふぅぅぅっ!」
 けっして――好きだからじゃない。母とも慕うユイが言うから。そうするのが良いのよと、勧めてくるから。
 だからなの、と。シンジにはそう釈明していた、『レッスン』。
 あやしげな理屈でシンジの母親に言いくるめられ、唆された、肉体だけの関係。性行為への理解を深める為、知識の伝授として行為を――言うなれば、なぞるだけの付き合い。そうだった筈のケイタに、なのにこんな所で、と。
 シンジはバックスタイルで深く繋がりあったこの最中に、意地悪く幼馴染を責め嬲った。
「いつの間にか、こんなとこでセックスなんかしてて……。僕が、来なかったらっ。あ、綾波は……今日のこと、黙ってるつもりだったんだろう?」
「ち、違うの。これは……ぁ、あふっ! ケイタ君が、急に来て、ご、強引に……あっ、あっ! そこ! そこッッ!! わたし……感じる、わ――ぁあああ、碇くんンンっ! もっと、お願い、もっと……!」
 いつの間にか、攻守の立場が入れ替わっているのだった。
 そもそも、レイには最初からシンジを問い詰めているつもりなどなかったのかもしれないが。けれど、覗き見を見付けられて狼狽していたシンジは、レイが気にしていないと知って余計になんだか、今にして腹が立ってきていたのだった。
「強引にって、自分でうんと頷いて股広げてたくせにっ」
 この、もっとあどけない顔立ちをしていた頃からの付き合いの愛しい少女を、今よがり泣きさせているのは自分だ。
 だが、ピストンの突き入れを見舞うのを迎え撃ってくる、えもいわれぬその技巧は、恋人となった自分とのみならず、経験豊かな美女の薫陶著しい悪ガキ達にも磨き上げられたもの。
 ともすれば、追求する言葉の余裕もなく、芯まで蕩け出しそうな愉悦に包まれるままペニスから一切合切を迸らせてしまいそうになる程に、巧みな。
 それはまさにこの直前、ケイタに押し倒されて性愛の感覚に耽溺していたように、シンジの知らないところで、或いは見ている前で、他の相手の肉棒を味わいながら覚えてきたテクニックなのだ。
「綾波は、っフッ、……誰のでも! 突っ込んで貰えれば、それで良いんだろ!」
「そんな……ち、違うわ……っあふっ、ッ、ふは……ハッ、激しい、激しい、わ……。わたし、わたしのお腹……奥から、あ、壊れそ……ぉあふっ、ふぅぅぅンンン――っ!!」
「綾波も、アスカも、えらそうな事言ってて――。すっかり母さんみたいになってさっ」
「あ、あああっ」
 いつもには無い荒々しさ。暴力的な腰遣いだった。
 もはやコンクリート床に顔を押し当てて喘いでいるレイの尻を、秘肉を、益々堅さを増していくペニスで抉り倒す。
 それがレイの官能をこの上なく的確に煽っていたのだった。
 シンジに自らの『主人』であることを求めてしまうレイのマゾヒスティックな心が、ざらついたコンクリートに擦りつけられる乳首にさえ、ゾクゾクと堪えられない歓びを得ていたのだった。
 乱暴に扱われるほど、恍惚を覚える。
 ケイタとの行為ですっかりはだけてしまったお陰で、直接床との間で揺れる乳房が、擦り傷だらけになってしまうかもしれないのに。その痛みすら、いよいよもってレイの背筋をゾクゾクとさせている。
 ピストンを見舞われている十四歳の蜜壺はぐじゅぐちゃ卑猥に泡立つ精液まみれ、淫汁まみれ。次から次の愛液を垂れ流す、凄まじい有様になっていた。
 二人繋がりあった結合部分の真下には、滴る液が新たなシミを広げていっているのだ。

「そりゃないよ、レイお姉ちゃん……」
 ケイタは所在なさげに立ち尽くしていた。
 現場を目撃されてしまったものの、シンジが情けない盗み見オナニーなどやらかしてくれたお陰で、一時は勝ったと、見事寝取ってやったとさえ悦に入っていられたのに。
 見ていれば何故か、いつのまにか。首をすくめていた側が元気になって、逆に少女を問い詰め責め立てている始末。
 気が付けば。美しい先輩は、なにが良いのかさっぱり分らないあいつに背後から突かれまくって、えらく嬉しそうに喘ぎ続けている。
 さっきまでは自分の下で気持ち悦い気持ちイイと、火照らせた肌の半裸を艶かしくくねらせていたというのに。自分だって覚えたテクニックの限りを尽くして、彼女の快感に奉仕してあげていたつもりだったのに。その時の反応はこれに比べてどうだったろうか。
 すっかり蚊帳の外に置かれてしまったこともあり、一気に間男じみてしまった情けなさを感じずにはいられない。
「ちぇっ」
 ついさっきまでのまま、予定通りなら自分が居た筈の場所。そこを奪って憧れの少女に覆い被さり、声を揃えての絶頂とともに腰を震わせているシンジの後ろ姿に、不貞腐れて、
「チャンスは幾らでもあるし」
 と、ケイタが聞こえても構わないつもりでぼやいた捨て台詞を、その時のシンジもレイも、二人共にその耳に拾ってはいなかったのだが。

 だとしても結局、この後、シンジやレイたちを取り巻く状況でなにが変わったということも無かった。
 やはりレイは、シンジに抱かれる傍らでユイやムサシ達の『レッスン』を断ることはなく。その『レッスン』とは違う場面でも彼女への執着を強めていったケイタに、時に襲われるようにして、犯され続け。
 やがて少女の中にそうと仕向けられて根を張っていった歪んだ被虐志向の性癖が、大輪の花を咲かせる日を迎え――。


◆ ◆ ◆


「え、ええ……」
 この時よりは僅か程度、大人びた、そして興奮のあまり自制の覚束ないほどの震えを帯びた美貌で、綾波レイは厳かに首を縦に振ってみせることになる。
「わたしは、綾波レイは、浅利ケイタ君とも――」
 そうやって、形の良い裸の胸に捧げ持った学生手帳の顔写真と実名のところをよく見える角度で開いて見せて、かすれた声で紡いでいく言葉は『誓います』という契約の文句。
 大人びて見えるのには、白雪の美貌を一層引き立てて見える真紅のルージュを差していることもあったろう。そうやって軽く化粧で整えた、いつも以上の美少女ぶり。揺れる赤い瞳の向ける先を僅かでも逸らすことを許されない真正面にあるのは、三脚に乗った高額な録画機器。そのカメラレンズだ。
「ケイタ君にどんなプレイを要求されることがあっても、それを拒否する権利は……永遠に、放棄します。口で、ヴァギナで、アヌスで、彼の……ペニスとザーメンを、受け入れることを……」
 誓います、と。
 ぽつり、ぽつりと、絞り出すかの話し方は、かつてであればレイの人馴れの乏しさが理由だった。
 だが、この時は違う。
 小さなグミの実を膨らませているかのように乳首を勃たせて、その動きではっきり分かるぐらいに両胸を上下させる、喘ぎ喘ぎの状態でいるのと同じ理由。
 それで声が上擦ってしまっていたから。
 一切の衣服を脱いでカメラの前にまっすぐ立つ、全裸のレイは、落ち着かなく股をもじもじとさせている。すっかり興奮しきって、その徴がそんな風に乳房の先端や他の身体のあちこちに容易に見て取れる程なのだった。
「避妊をするかどうかについては、全て……ケイタ君の判断に従うものと、しま……します」
 予め了承していた内容を読み上げながら時折りには口ごもり、ほろほろと幾つもの涙の滴が、赤く染まったレイの頬を伝っていく。
 泣いてはいても、泣き顔ではない。
 恍惚と恐ろしさが綯い交ぜになった自らの感情の大きさに、自分でもわけのわからない笑顔を浮かばせてのことだ。
「ケイタ君の赤ちゃんを妊娠してしまった時は、無事に産んであげることを全てに優先させると――」
 ヤクソク、します。そうやって誓約を立てていくレイの笑顔は、輝いていたのだ。
 宣誓の最後にはぴっちりとシャツの一番上のボタンまで締めて格好をつけた浅利ケイタが登場し、レイはそのふんぞり返る前に跪くと、半ズボンから口だけを使って取り出したペニスへ、誓いの口付けをしてみせるのだった。

 そのカメラの持ち主は、その筋のマニアとして評判の相田ケンスケである。
 この貸与と引き換えに、碇ユイ監督下のネットワークにおいて彼が交換を通じ収集したコレクションと同様、実名、身分を自ら名乗っていく女性たちの、その危機感を、正気を疑う類の記録の中へ、レイのこの動画も並べられることになる。
 そこには他に、碇ユイが幼い少年達と共により過激な隷従の誓いを立てるものや、『惣流キョウコ』を名乗る金髪碧眼の美女が相田ケンスケ自身ともう一人の少年を相手に、愛人関係を誓約する映像も含まれている。
 将来的には、彼女との血縁関係を表す同じ『惣流』の姓を持った瓜二つの美少女が加わって、先程のスポーツカットの少年との母娘揃ってでの愛を、愛欲の日々を、やはり口ごもりながら、つかえつかえで誓っていく物もまた、同じようにして。

 初体験を最愛の母と迎え、そして可愛い幼馴染たち二人を恋人にした筈だった、碇シンジ。
 彼が、友人の隠し持った中にその親密な関係の女性たちの記録がコレクションされていたことを知ったのは、随分と先になってのことだった。





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