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 君は浮浪者相手に交渉することにした。
 それはある意味、虎やオオカミを相手に命乞いするくらいに意味のない行動かも知れない、とは思うが。

「なぁ、あんた達が何をしてるかは詮索しないけど、ちょっと通してくれないかな」

 出来る限り友好的に、敵意がないことを示すよう両手を広げて君はそう言った。
 浮浪者達はあからさまに不審の目を向けていたが、だが何かに思い至ったのか、肩をすくめるとニヤリと笑った。
 背の低いギョロ目の浮浪者が臭い息を吐きながら君に近寄る。

「あんたもか?」

 君は相手が何を言いたいのか理解できず、怪訝そうに瞬きを繰り返した。

「ふん。違うってか? だがいずれにせよ通せねぇな。そういう約束なんだし」

 約束…とは何のことだろうか。
 君は興味を持ったが、相手はそれ以上喋るつもりはないようだ。

「これ以上何か聞きたかったら出すものだしな」
「タダで兄貴の話を聞くってのは、お天道様が許しても俺がゆるさねぇぜ」

 垢じみた手を君につきだし、浮浪者は露骨に君に金銭を要求してきた。
 しかし、その露骨な態度に君は親しみのようなものを感じていた。なにか似ているものをお互いから感じ取っているのかも知れない。それは浮浪者の方も同様のようだ。
 金銭を要求しながらも、君の行動如何によってはその手助けをしてくれるかも知れない。

 君は唇を歪めると、邪悪なユーモアたっぷりの笑みを浮かべた。

「お、話に乗ってきたな。で、だ。お前さんが払う金次第ではここを通してやるぜ。
 幾らかって? そうだな、あいつは俺達に5000くれたな。それ以上だから、6000は欲しい」

 君にとってもそれは大金だ。
 特に給料日前で、現金の持ち合わせが少ないとあってはなおさらだ。
 なにか当てがあるだろうか?

 もし当てがあるのなら君は対応した番号を知っているはずだ。


 これに関してはリンクが存在しない。
 直接アドレスを変更するのだ。
 正解と思われる数字を、Parag●●●.html の●部分に代入しろ。
 数字は半角で入力すること。




 知らないのなら仕方がない。

 金はないと伝える






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