Dating history

Original text:引き気味


『 04:彼女の重ねる交際歴』


 性に目覚める年頃である中学生の、それも男子ともなれば性欲の塊のようなものだ。
 それを性欲の対象である女子と一緒の部屋に入れて一日中過ごさせているのであるから、学校教育なんてものは罪深いにも程があるのだろう。
 部屋の半分は女子が占めている。当然、どちらを向いても目に入るのは女子の胸元であり、ふと背中を倒した隙にもスカートに浮かび上がるヒップラインであり、開け放たれた襟首から垣間見える、胸元へと続くなめらかそうな素肌である。
 机と机の間の狭い隙間を行き交えば、男子が使うものと似たり寄ったりだとはとても思えない甘いシャンプーの香りが漂うのだ。
「そりゃあ、モノも勃つし、どう御魔化そうかってもんだよ」
 もはや取り繕おうする相手ではないアスカなどに向かってであれば、そうあけすけなところを話して聞かせる相田ケンスケであった。

「特に俺とかさ、あとシンジのやつみたいに。経験しちゃってるやつほど半端ないんだと思うよ? 生々しく想像が浮かんで来ちゃうもん。透けて見えてるみたいに制服の上から重ねちゃって、あのコリっコリに固く尖らせてたチクビあんの、あの辺りじゃん……とかさ」
 だから学校に居るときでも、こっそり求めてきたりするんじゃないのか。ちょうど、自分がこうやって――お前や綾波レイなんかを抱いたりするみたいに。
 そう聞いてきたケンスケは、あらかじめ買っておいた焼きそばパンを差し出してくる。気持ち良く迎えたばかりだったオーガズムの名残にうっとりと浸っている、学校裏山の野っ腹に直寝のアスカに。
「昼休み終わるまでもうあんまり残ってないぞ……っと。うっわ、俺のが溢れ出してきてるじゃん。エッロぉ」
「なに見てんのよ! 人が油断してると思って!」
 ケンスケに両脇に抱え込まれていた時と同じまま、だらしなく大股開きに投げ出しっぱなしにしていた太腿を、アスカは跳ね起きてがばっと閉じた。
(もうっ)
 覗き込まれるようにばっちり目の当たりにされてしまった。
 アスカはまた熱いくらいに火照りだした顔にそっぽを向かせた。
 いくら、直前まで顔を寄せて確かめられながらの愛撫で指を差し込まれたりしていたり。そもそもがもう何度も、その乙女の羞恥心の極限ともいえる部分を自己アピールするような真似をした写真まで撮らせていたにしても。少年のペニスから注ぎ込まれた白濁に自分の膣壺が口まで溢れかえっているような様は、直視されてしまうのは強烈な羞恥だ。
 整いつつあった息遣いとはまた別のスローモーなうねりで、膣口から覗く中身や一緒になって丸出しになっていたアヌスのあたりをヒクつかせていたところ。そこを、急いで手で隠す。
「ほらっ、そっちのティッシュを先に渡しなさいよ」
 乳房が両方まろび出てしまうまでたくし上げられていた体育服の裾を、お腹まで引っ張り。一応は背中を向けて。赤毛のアンダーヘアがべったりと濡れて張り付いている秘唇の周りを、受け取ったウェットティッシュで手早に拭うのだった。
 あちらもご丁寧に横向きに座り直し、後始末をする彼女を視界に入らないようにしましたよと言わんばかりであるのが、また小憎たらしい。
「ブルマとパンツはそこな。あと、今日返す予定だった洗濯済みのお前の制服がバッグの中。俺も、これ食ったら着替えなきゃだし」
「なにからなにまで、ご丁寧にどーもっ!」
 とっくに把握してしまっているだろうに、はじめにアスカの生理の周期を確認してきたケンスケに、彼女は避妊具無しでの挿入を許可していた。
 互いに衝動に駆られるに任せ、熱心に十四歳の性器同士を擦り付けあっていた場所だ。普段シミひとつないミルク色をしているアスカの恥丘には、はっきり赤く擦過の痕跡が残ってしまっている。
(やだもう、こんなにいっぱい出して。っていうか、うわぁ……。こんなにいっぱい出しちゃうものなの……? 男の子って)
 先にアスカを絶頂へ押し上げておいてから、一番深い場所へと肉筒の先端を届かせて放ってきた少年の射精だった。
 充血して少しぼってりとした小陰唇が緩んだ間からの、とろりとした滴りは、同じ年齢の少年同士だとは思えないほどシンジのそれよりずっと大量に見える。
(こんなに……)
 クラスメイト達やボーイフレンドからの死角を探しての気忙しい浮気セックスを終えたばかりの膣口に、ティッシュを押し当て。こぼれ出してくる生温い白濁液を拭い取るのを繰り返しているアスカは、改めて気付いたそのことにまた、胸の鼓動をおかしくさせてしまっていた。
(そう、そうよね。だって……。か、顔に……掛けられちゃった時とか、あ、あんな、あんなにいっぱいだったんだし……!)
 一回ごと、その前に躰を重ねた時よりも更に深い互いの悦びをアスカの肉体から見付け出そうと手を尽くしてくるのが、ケンスケのしてくるセックスだった。
 午前の終わるチャイムが鳴るやいなや、体育の授業があったグラウンドから帰るところで目配せをしてきて、さっさと先に歩きだすような一方的な誘い方をしてきた少年のことなど、アスカは無視しても良かったのだが。
 後を追って人目を窺いながら裏山に登り、適当な繁みが目隠しになった場所まで着いて振り返ってきたケンスケに、目の前に立たれてしまうと。そのニヤニヤとしたムカっ腹の立つ顔をどうにも直視できず。気まずくとも照れくさくとも言い難い落ち着かなさで視線を逸してしまえば――その直後にはもう強引に抱きすくめられて、耳元を舐めしゃぶられながら体育服越しの乳房をまさぐられ、ああんとむずかるように喘いでいる、そんな自分がいたのだった。

「で、どうなのさ実際。シンジのやつだと」
「え? ああ、あいつね。たしかにまぁ、なんかムラムラしてる感じの目付きになってるなーって時はあるけど」
 言いたいことがあるのは分かるのに、はっきりとしない。見てるこっちに察してくれということかしらといった、その顔を思い出しつつ、アスカは答えた。
 正直、あれは情けない。
「あいつの場合、基本がマジメ少年なんだし。アンタとは違うわよ」
「学校でヤろうとか考えたりしないってわけか。まぁ、同じ男として言わせてもらえば、時間の問題だと思うけどな」
 じきに我慢出来ずに迫ってくるよ。賭けても良いねと、ケンスケは自信ありげだ。
「惣流はエロいからなぁ〜」
 ちらりと横目に視線をくれてくるのは、体育服の白い布地を小山のように盛り上げているアスカの胸元だ。
「あと、綾波も」
 にひひと口元をいやらしくさせ、手で自分の胸の前にラインを描いてみせる。
 両手で捧げ持つようにしてみせたジェスチャーは、綾波レイのバストラインを示してのことだろう。
 少しばかり強調が過ぎるのではないかとモノ申したいぐらいの豊満なそれは、もう一人の碇シンジの交際相手の、アスカも渋々リードをとられていると認めざるを得ない女としての武器だ。
「何よ。あいつだってアタシとレイと二人もいっぺんに付き合って、毎週デートしてんだから。学校でまで盛ってくるほどガッついたりしないわよ」
「でも、時々ムラムラしてんのは分かってるんだろ?」
 ケンスケの言う事は身も蓋もない。
「お前と綾波とこっそりいっぺんに付き合ってて、毎週どころか日替わりペースで抱いてても学校でサカってる俺とか居るわけだし」
「アンタのは……!」
 どう考えてもシンジより頻繁な回数でアスカとレイという二人の美少女を浮気行為に誘っていて、そして比較して明らかに大量の精液を放ってくるような少年である。ついさっきにアスカも実感してしまっていた、いわば牡として性能が違うとも言うべき部分を思い浮かべてしまった彼女は、まさかそのままを口にするわけにもいかず。スケベだの変態だの、お定まりの台詞で罵ってその場を誤魔化したのだった。

「まぁ、学校で我慢できてるシンジからすると、我慢出来てない惣流さんの方がスケベだしヘンタイ少女だしってことだもんなぁ」
「バカっ!」
「お? 自分だってその歳で男二人もチンポの味知ってるド変態中学生の癖さー。そうやってそらっ惚けてると……またあの透明ディルドとでケツマンコ前マンコW責めして、鼻水垂らすくらいアヘ泣きしてっとこ、写真に撮っちゃうぞ? 見せた綾波がドン引きするようなやつをさぁ」
「う、うるさいわよっ! そんなのしらっ――知らないんだから! 第一、レイだってそんなに変わんないじゃないのよ!」
「またまたぁ。激しいプレイだって、最近満更じゃないくせに〜」
 つまりはそうしてアスカは知らず知らずの内に、ボーイフレンドとして付き合っているシンジと、ただの火遊び相手よ躯だけの関係よとオトナぶって嘯いていたケンスケのことを、女としての自分を満足させてくれるオスとしてはどちらが――と、格付けするようになっていったのだった。

 そしてそれは、同じ少年の同じ口ぶり、同じ責め方に3日と空けず悦がり泣きさせられている綾波レイも同じことで――。





Menu 感想はこちらへ

From:エロ文投下用、思いつきネタスレ(5)