肉体決済、挿話 / もはや「右手」を止めることができなくなっているレイ
Original text:FOXさん
固く目を閉じて右手を動かす。
それは熱く、固かった。
それはさらに大きくなり、先端からにじみ出る粘液が彼女のほっそりとした指を汚していた。
それでもレイは右手を動かすことを止めない。
無法な契約に縛られた聖少女はその右手をほかの少女への性的悪戯に使われるくらいなら、と相田ケンスケのがマスターベーションを行うときの「手」となることを了承……いや、自ら口にしてしまったのだ。
……摩擦して、刺激を与えているだけのこと。
以前したような、人差し指「への」マッサージと同じだと考えれば……いい。
だが、綾波レイは固く瞳を閉じたままだ。
「ほら、指で輪を作って、くびれのところを刺激して」
「綾波って不器用だなぁ。『先走り汁』を付けてもっとマッサージするみたいに」
耳元でささやかれ、忠実に従順にその通りにするものの、けっして自分の右手とそれに握られているものを見ようとしない。
目にすることは、次なる敗北へのステップとなる、とレイは思っていたのだった。
しかし瞳を閉じているからといって、自分の行為の意味するところを忘れてしまえるほど彼女は無垢ではない。
男の生理についても理解させられていたし、愛してもいない男のそんな生理に奉仕するような「オンナ」に自分がなってしまっていることに怒りと、そして恐怖を感じてしまっていた。
……早く、早く終わって。
まなじりにうっすらと涙を溜めながら、綾波レイは今以上にさらに熱心に指先奉仕を行う。
……もっと、もっと快楽を感じさせれば、精液を放出するから……。
自分がどうにも堕落してしまっていることをはっきりと知りながらも、彼女は相田ケンスケのペニスを愛撫する。
どうすれば気持ちよくなれるのか、どこを触ればケンスケはさらに昂ぶることができるのか。
聡明な少女は一心に考えながら手指奉仕を続けるのだ。
愛おしい人とひとめ会うために。
「綾波、正面を見てごらん」
抵抗しがたい声に押され、レイは目を開けた。
「……!あ……あ……」
紅の瞳にまぎれもない動揺をレイは浮かべることになる。
「すごい格好だね。綾波は」
再びレイは瞳を固く閉じた。強く、強く。
膝にも同様に力を込める。
さっきみたいにいつのまにかだらしなく開いてしまわないように。
だが、そうすることによって綾波レイはさらに強く知ってしまうのだ。
瞳を固く閉じることにより、さっき鏡に映っていたシルバープラチナの少女のはしたない姿勢がさらに強く心に浮かんでしまうのだ。
少し短めの制服のスカートの中まではっきりのぞかせてしまうほど大きく太股を開き、隣に腰掛ける少年のペニスをしごいていた壱中のアルビノ少女の姿が。
そのスカートの奥で白く輝いていた下着のクロッチに、はっきりと染みが浮いていたことを。
膝を固く閉じたことで、さらにはっきりと分かってしまうのだ。
少女の花蜜はまだじくじくと湧き出しており、泉の部分は熱を持っていることに。
「綾波、このときは本当にびっくりした顔してるよな。意外だった?」
少女は答えない。
モニターにはケンスケに促されて目を開けた直後のレイの姿が映っていた。
レイ自身を映していた姿見の裏に配置されていたカメラの映像が。
怜悧な表情が評判の少女が、右手にペニスを持ったまま浮かべた驚愕と、輝くばかりに白い太股と、さらにそれより白い下着、そしてそれを汚している染みの存在をカメラは克明に写し取っていた。
「無視か」ケンスケは苦笑する。だが、その表情には怒りはない。むしろ一種の達成感と征服者としての歓びがあった。
「……ま、左手は綾波のものだからな、すきにすればいいけど」
ケンスケは口元に歪んだ微笑を浮かべつつ、正面の姿見に映った綾波レイを鑑賞する。
自身の映るモニター画像に心を奪われつつ、はるかに進んだテクニックで右手を動かしている少女を。
モニター画像のそれよりもはるかに太股とその奥を露わにしてしまっている彼女を。
ゴムが伸びるなどお構いなしで、ウエストのところから左手をショーツ内へ侵入させ、くちくちと指を動かして自らを高めている綾波レイを。
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